Q.眼鏡っていつ変えるといいの?寿命はどれくらい?
A.一度作ると十年近く平気で使っている方もおられますが、視力矯正の維持を考えますと随分と障害になる場合があります。
これは患者さんからよく尋ねられますが、眼鏡の素材の寿命と眼鏡の変え時は同じと考えて下さい。セルフレームは約2~3年で酸化され劣化しますので、変え時と言えます。金属フレーム、特にチタンフレームは鼻パッド・耳当てのゴム部分は約1~2年程度で酸化され交換時期に至ります。チタンフレーム自体は約3~5年経つと徐々に酸化・変性が進み、ヒズミやユガミが生じます。
チタンの大敵は汗です。その都度丁寧に拭き取って下さい。
レンズも最近では軽くて扱いやすいプラスチックレンズが主体で、そのため約2~3年程度で微妙な変性がみられ買い変え時と考えてください。
なおレンズの傷は日常生活で通常いくら丁寧に使用していても6ヶ月~1 年で自然に付き始めるものです。傷は避けられません。

一度作ると十年近く平気で使っている方もおられますが、視力矯正の維持を考えますと随分と障害になる場合があり、物を大事にすることと無関心でいることとは全く正反対であることを認識してください。厳しい言い方かもしれませんが、コンタクトレンズは最終視力矯正の手段ではなく、やはり眼鏡です。その最終手段の扱いを間違えて個人の救済方法をなくしてしまうような事は極力避けるべきです。
多少の出費をしても、視力矯正に問題が起きないならば、医療費の面から見ても安価であると言えます。適切で賢明な選択が貴方の将来を大きく左右します。
ちなみにハードコンタクトレンズの寿命は今や2年くらいのものも出てきました。
大半は約3年です。またソフトコンタクトレンズは約1~2年くらいの寿命で、平均1.5年ももてば立派なものです。
但し私の経験上この寿命も定期検査を3~6ヶ月毎に行い、正しい洗浄・保存法を守り、かつ適切な蛋白除去を追加して初めて実現可能です。
地道なレンズ・ケアを放棄しては、角膜障害を育んでいるかもしれません。
コンタクトレンズが凶器になるかもしれない理由がここにも見られます。
大人としての自覚・認識の無い方にコンタクトレンズを私はお勧めいたしません。
将来不必要な医療費の増大の一因になりかねず、眼科医として恥ずかしい行為になり得るからです。その点眼鏡はこのような危険性は持ち合わせておりません。ただ節度は同じく求められます。
本来医療用具と考えるべきです。なにより本人の自覚が肝心です。
監修:藤原医院 院長:藤原憲治