喉頭部の癌

もっぱら声帯・声門の上下と声帯その物に発生したかで分類します。極めて男性に多く、扁平上皮癌です。 早期発見しやすいのは「声門癌」で、嗄声が初期症状だからです。

声門上癌は喉頭部の違和感・嚥下障害で発見しにくく、声門下癌は「嗄声・咳漱」が主症状ですが、声門癌程の明らかな嗄声ではありません。

リンパ腺・リンパ節の関係で声門癌はリンパ節転移が少ないです。
逆に声門上癌は血流も豊富でかつリンパ管網が発達しており、リンパ節転移は早期から多く見られます。
声門下癌は丁度中間のリンパ節転移を認めます。
頻度は発生率との兼ね合いで、声門癌が最多で、声門上癌は普通程度の癌発生率です。
声門下癌は少ないといえます。

耳鼻科の癌の通例にもれず、喉頭部癌は放射線療法に反応が良く、早期であれば第一選択になります。
しかし手術に至る場合は、喉頭摘出(部分摘出・全摘出)術になり、発生に関し声帯の代用品を見つけないと発生が出来ません。
代用発声法として、食道発声・人工喉頭・形成喉頭があります。

監修:藤原医院 院長:藤原憲治