近視と姿勢
5月上旬からの小学校・中学校からの「視力検査」用紙を持参されるお子さんが多いです。
傾向としては「近見作業が多いため」です。 どうしてもゲーム機の小型化と
携帯電話の普及により、顔面近くにTV画面が位置することが多いのは止む負えない事でしょう。
しかし問題は、子供さんの「猫背」とその原因である「首の倒れ込み」の常習化でしょう。
人の頭部は血流が流れている状態(生きている時を意味する)で4~5Kgあります。
頭部を脊椎(背骨)が特有のS字曲線を描くことで頭部の重量を巧みに支えています。
しかし頭部が前方へ移動する姿勢、つまり「猫背」や「だらり姿勢」を取ると
頸部・背部(肩甲骨から首回り)の筋肉の無用な緊張を誘発し、
所謂「肩凝り・首の凝り」を生じます。将来的には「頸椎のズレ」を生じてしまい、
頸椎障害に至りかねません。この予兆の一つが、「短期間での近視の
急速な進行」である事も多いのです。事実頭部とそれを取り巻く状況は
前述した通りであるかと、思います。子供さんも問診で、殆どの方に「当てはまる」
「身に覚えがある」という返答でした。
メガネ矯正・処方の心配ばかりするご両親がいますが、もっと大局的(将来を
見越して)に、自分の子供の姿勢管理を厳しく行う事が大切です。中には
「うちの子供はこんなに可愛いので、メガネはかけさせたくない」という親が
いましたが、診察間中その可愛い小学6年生の娘は落ち着きなくだらしのない、
不自然な姿勢のまま診察椅子をくるくる回して遊んでいました。気の毒ですが、
半年で0.7くらいの裸眼から0.04位の裸眼視力に低下するのも無理も無い
「悪い姿勢」でした。子供の将来は「メガネに頼る」のではなく、
先ず親が子供を指導する事で決まるのではないでしょうか。
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