白衣を着ない理由

 最近、伊丹保健所から電話がありました。
内容は「医師が白衣を着用しないとは何事か。しかも無精髭が汚らしいから止めろ。」との事でした。困った事です。理由は簡単。

・白衣を時々脱ぐのは、当院の患者さんに「白衣高血圧症」の方が多数おられ、口コミで「事前に普段着で診療してくれる」という事で、普段着で対応しているという事です。

・小児が連続する事がありますが、事前に白衣を脱ぎます。小児は「白衣」を見ると大声で泣きます。医者に連れて来られると、「また痛い事をされる」と経験的に刷り込まれているのです。ですから子供と接する際は普段着になります。

・無精髭は、私の名誉にかけて「立腹」です。
私は金属アレルギーで普段2週か1月に1回しか髭を剃れません。そのため「同類」であるアレルギーの患者さんが私の「アレルギー治療体験」をお聞きに紹介等で来院されるのです。

いちいち「私は金属アレルギーで髭をなかなか剃れませんので・・・」と患者さんに解説しないと診察出来ないのならば、「アレルギー科」は止めないといけません。
患者さんには「私も酷いアトピー性皮膚炎だったが、不治の病では無かった。諦めずに主治医と通院・治療を重ねていたら徐々に改善し、現在に至る。しかし油断すると再発・増悪は必然で、治療とスキンケアは必ず行うことです。」と指導して居ります。

そのなかでも「他人は無責任で自分の体質など考えずに平気で物を言う。貴方はそんな他人の言葉を‘気の毒な人だ’と憐れんであげて下さい。アトピーは辛いが、人の痛みが良く分かる様になり、何も無い人よりも他人の気持ちをより良く理解できる一回り大きな人間に成れるのですよ。だからありのままでいていいのです。」と患者に解説し接している私の治療方針を曲げろという事です。

 それにしても、変わった患者が居るものですね。保健所の方も「取り敢えずおつたえしますが・・」との内容でした。医者が患者と同じ病「アトピー」と戦っている私には、「人の気も知らないで、何でも決めつけて自分が世の中の中心の様に思うな」といった人がこの世にいる限り、「アトピー」はなかなか理解されないのかもしれませんね。
 

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