ウィルス感染の後遺症

新型コロナ・ウィルスの全数把握について国がようやく困難である事を認識しました。
保健所と厚生労働省の通信手段が今以て、FAXが中心です。メールでの遣り取りを国が信用していない事は成程で、自筆中心に関する公文書類似書類の扱いは理解できます。
今日も判子・自筆が中心の日本式慣習には、ネットによる電子通信はなかなか馴染まないと言えます。

 今回問題は新型コロナ・ウィルス感染事態の問題はあまりクローズアップされていない様に感じ、一応ブログに記載します。
つい先日新患さんが友人からの御紹介で来院されました。
大学院生で「予防接種も2回受けたにも拘らず、今年2月下旬に新型コロナに感染し、14日後陰性に成り退院。生活は普通に行える様に回復したが、梅雨明け全身倦怠が生じ、頭髪の生え際が3㎝近く頭頂部へ後退し、頭髪が再度生えない状態が起こり出した。皮膚科・内科に数か所ずつ通ったが改善なく、知人紹介で受診した。」という26歳の大学院生が、今津から通院されています。
大学病院に御紹介しましたが、同じ状態の患者さんが溢れて居り、かつ急を要する症では無く、また担当すべきか割り振るかが判明しないので、当座当方で治療通院と成りました。
症状は頭髪の問題と全身倦怠ですので、亜鉛製剤と慢性疲労症候群様治療を展開して居ります。結果として「味覚・臭覚の低下」もあり、亜鉛製剤で改善傾向にありますが、頭髪の生え際の後退への反応は鈍いままです。疲労感は多少の改善が見られ、通院が可能に成り、初診時に御家族に車に横付けにして抱えられる様にして来られた様な大変さは無くなりました。
問題は学業です。こちらは休学にするか、大学側と相談中ですが、彼の所属する大学には医学部が無く判断出来かねるという返答で、他の国公立病院へ紹介中でその診療科での診断を待っている状態です。
一応府立医科大学研究科で慢性疲労症候群の治療は学んでおりましたので、前述の様な処方をかつての担当教授と相談して決めて居ります。初期の味覚・臭覚障害への治療とほぼ同じですが、全身倦怠は難しいです。

 新型コロナ・ウィルス感染は不確実情報ですが、現功労大臣が先週「従来のインフルエンザ感染と比べ10倍程度の感染力あり」とTV報道されて居ました。その為に分類を下げ難い、予防策を撤廃し難いと言いたいのでしょう。
以前からも申して居りますが、罹患すると後遺症の可能性が出て来ます。そのため出来る限り予防接種は行うべきでしょう。
予防接種を行わず、新型コロナ・ウィルス感染した場合の行動状況を推測して周辺にまき散らす可能性は高くなる感染者が増えると予想腐れます。ここへ来て未接種者の行動パターンの危険性がまた取り沙汰されて、「運動制限の復活」に至らなければ良いのですが、はてさて如何でしょう。
どのウィルス感染の怖い処は、後遺症についての十分な確立した治療法が根本的には無いという実態を理解する事です。

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