自粛生活の影響

まだまだ明るみに成って居ないと思いますが、新型コロナの自粛生活の影響が当院でも散見されて居ります。節度の解釈が大きく影を落としているのです。

 高齢者を中心に成人病の治療を「受診自粛」といった科学的根拠が無いまま放置していた結果、予想を飛び越した状態に陥っている患者さん方が相当数居られます。単純に病状が悪化し、採血データに異常値が連なる、といった結果は予想通りです。心臓の冠動脈閉塞の急激な悪化で、久しぶりの再診日にいきなり「カテーテル検査と同時にステント留置術施行」を切り出された方々も数人居られました。なかでも糖尿病は厳しく、「早々の教育的入院」の後、食事内容と制限を速やかに行わないと、インスリン皮下注射治療を始める必要があると診断されている方々の如何に多い事か。共に中性脂肪高値とコレステロール異常が拍車をかけて居ます。運動量と接種カロリーとの不一致は自粛生活の肝です。しかしこうなるだろうと考える、判断力が欠如している事が何より問題です。

 呼吸障害も同様で、気管支喘息や気管支炎、口呼吸の増悪や逆戻りが頻発し、睡眠障害・酸素分圧低下に関与しています。一昔ならば、喘息系や鼻アレルギーの内服を切らすという事は、想定外でした。しかし「内服が切れても咳は出なかった。」とか「多少鼻汁が出だしたが辛くなかった。」という問診結果です。自宅に籠っていると、運動量が激減しますから、労作性症状は軽減する事は予想されます。屋外へ出だして、体調の増悪を自覚し、慌てて電話相談や直接受診されて居ります。基本状態は把握して居りますので、我々は慌てる事はしませんが、御家族の厳しい批判や説教が待っています。治療再開と必要時の高度医療施設への紹介で、問題は解決しますが、人となりが問われる状態です。物事への態度を悔い改められる事が大切です。

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