出来る事からコツコツと!

先日の「寒冷刺激による鼻炎」と関連して、「乾燥が重症化したアトピー性皮膚炎」と    「寒冷刺激による鼻炎」の合併例が今週初めから増えています。

 おそらくは、以前ブログにものせました、「台風喘息」にさらされたアトピー性皮膚炎患者さんの「スキンケア対策」の不備から生じていると考えます。                        実際「台風喘息」で治療に来られた患者さんはその後、単純なアトピー性皮膚炎対策を提案し、継続されており、皆さん「何時もは寒くなり出すとアトピーが急に酷くなっていたが、今年は軽いし乾燥肌に成らない。」と仰っています。

 つまり自律神経のバランスが狂い出す、秋口や成人の日の後あたりから「乾燥対策」と  「自律神経のバランスのとり方(交感神経と副交感神経が上手く働くようにする)」を着手すると、特に乾燥肌の悪化は避けられるという事です。

 患者さんにより、対策は様々です。双子の兄弟・姉妹でもそれぞれ小学生高学年位になると「一律の対策」では不十分です。

個々人の特徴を掴み、本人が「しばらくは頑張って治療や対策が出来ると思うか、どうか」が鍵です。医師や家族が、無理強いすると大抵の患者さんは「挫折・放棄・撤収」してしまい、      次のトライまで「自信喪失」してしまいます。ですから「出来る事からコツコツと」を心がけて、  自分は元より、周囲も「見守り」続ける事が大事です。                         これは介護の場での「見守りを必要とする」という概念に近いと考えて頂くと良いでしょう。

御家族に「介護」を要する方が居られる方々は、「見守り」の必要性と自立の重要性が良く分かられると思います。周囲が患者さんの自発的努力と行動を、じっと口を挟まずにひたすら助けを求めるまで、手を出さない事、これが肝です。

「いらいらするし、はらはらするし、見てられない」と仰る御家族の気持ちは分かります。     私もその一人でした。

 しかし救命救急医であった頃、自分の患者さんをリハビリ室に届け、患者さんを迎えに私自身が出掛けた時に、たまたま早く着いてしまったのです。                         すると普段他の患者さんの前ではひょうきん者の患者さんが、脂汗をかきながら顔を真っ赤にして歯を食い縛りながら、一歩また一歩不自由な手足を引きずりながら前進している姿を見て、 「そうだ、これが大事なんだ。」と悟りました。私は普通に救急の病棟へ車椅子を押してその患者さんを連れ帰りました。本人は気付いて無かったようでした。その日の午後も、彼は何時も通り涼しい顔で軽いジョークを飛ばしながら病棟の患者さんの輪の中止に居ました。汗等何処にもかいて居ませんでした。

その後3カ月でリハビリ施設に転院し、外来診察で常に御会いしましたが、杖は必要でしたが軽々と歩けて手も殆ど使える様になったある日、彼がこう言いました。                「先生、救急入院中に何時も車椅子で迎えに来てくれてたでしょ。一日だけ早くきて、僕のリハビリを見た日があったでしょ。特にあの日は内容が変わって辛かったんだ。でも先生遠くで、困った顔して影から見てはったけど、その後何も言われなかったでしょ。あれは嬉しかった。      自分は人から気の毒がられるのが大嫌い。だから何時もヘラヘラ軽口を叩いて来た。      先生が一言も励ましたり、褒めたりしてくれなかったから、続けられた。               もしあの時、頑張ったね、なんて言われたら辛さが増して頑張れなかったと思う。自分の性格を良く分かってくれて有り難う。だから今仕事に戻れるようになれた。感謝します。」と。       彼は知っていたのです。

 彼も私もアトピー性皮膚炎の外来患者だったのです。彼が交通事故で運ばれて来た時、   自分が主治医を希望しました。アトピー患者は不治の病ではないが、何時もうっとおしい状態で、気が晴れる事が無いのです。だから「出来る事からコツコツと」毎日するしかないのです。   しかし他人から憐れまれたり、過剰に構われたりすると自尊心が酷く傷つけられます。      この見地から、「見守り」はアレルギー対策に不可欠な方法論である事を御理解の上、患者さんの御家族も身につけて頂くと有難いと思います。

緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!

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