当院の方向性

 先程も当院に関して面白い、そして我々にとって大変好ましい評価を患者さんとその家族から伺いました。「知人でも余程の人でないとこちらは紹介しない。」という好評価です。

 大体において、当院の常連患者さんになられている方々は、複数個所受診し解決しなかったり、長年現状を仕方の無い事と諦めて居たり、他施設での納得がいかなかったり、色々と迷って居る最中だったりした患者さんが、知人や通院患者様からたまたまご紹介されて受診された上で、継続診療をそれぞれの患者様毎に合わせて行って居ます。当たり前ですが、「どうしてこうなった。」という疑問になるべく御回答し、御解説し、当院で困難な場合は速やかに上位の医療施設に御紹介する、といった事の繰り返しをしているだけです。その為、全くの初診の患者さんであれば、問診も簡潔である事が多いですが、初診であってもましてや複数施設で治療経験がある場合は「過去にさかのぼって、可能な限り、5W1H(何時頃から、どの部位が、どんな風に、どの様な問題を起こして居るか。治療や個人の対策はどうしているか。)を探り、患者さん自身が気付いて居ない事も含めて深掘りしていく。」徹底問診をせざるを得ません。事実複雑に見えても問診中に診断が付いてしまう典型的疾患は思いの外多く、特に私が「こんな事がここら辺にこんな風になかったか。」等と追加問診を診察前に尋ねるとほぼ確定診断が付いて居るのです。つまり教科書的疾患です。患者が訴えるだけの症状緩和や対症療法では、治癒しないが、根本的な対処をすると一気に治癒へ向かうという、国家試験では「ボーナス問題」的な疾患は多々あります。そのため、他科に紹介する事が多いのです。こういった事実を踏まえ、常連様方は、「だからこそ予約制に成っているのは良く分かる。が、自分達が診て貰いたい時に予約枠が無いと困るから、ちょっとした程度の知人や気に要らないママ友連中にはこちらの事は言いたくないのです。心の狭い人間です。」と本日たまたま複数人の患者様方から言われました。皆さんには、「私も行きつけの店しか買い物はしません。高価な物であれば私は必ず京都か梅田の大丸を使います。他はチェーン店でも決まった所で決まった物を買います。当然知人に聞かれませんし、答えません。特に食事処は40年来行きつけの御店が複数あり、そのお店の名前などは口にしません。医院も主治医から紹介された方も含め絶対申しません。自分の席を確保したいという気持ちは大切であり、他の事でそういった所がメジャーになるのは仕方ありませんが、現状を維持されている状態が一番好ましいので情報を口外しません。」と皆さんに申しましたら、皆さんホッとされて居ました。

 この行動感情を抱くようになったのは、まだ学生だった頃、京都市内のアルバイト先の洋食屋さんが有名雑誌の取材を受け、雑誌で知れ渡った事が最初でした。店主御夫婦は何時引退するかを思案中で在った事は常連の一人であった私も既に知っていました。私如きが知っていたのですから、長年の御贔屓様達が知らない訳がありません。刊行後それまでの裏メニューが大々的に紹介され、手間暇かかるのにまかないとしてふるまわれていた一品で、私も食した事がありませんでした。強引に「何で食べられないんだ。」とか「待つからだしてくれ。」とか「他府県からわざわざ来たのに、どういう事だ。」とか、果ては「役所(何処へどういう名目なのでしょうか)へ訴えてやる。御客を大切にしろ。ある物を喰わせるだけで良いんだよ。」といった暴言を直接耳にしました。ある物ではないから、「裏メニュー」であるのに、この物言いでした。疲労困憊で御夫婦は、確か「御贔屓にして頂きましたが、昨今恐ろしく忙しくなり、店主共々静養を言い渡されました。これを機に引退、閉店する事を決意しました。誠に申し訳御座いません。」と張り紙一枚で、閉店されました。常連さん達の怒りは大変でした。御自宅に静かに御見舞に行かれていた様です。一方にわか客どもは、「わざわざ来てこれかよ。」という言葉を吐いて居ました。京都人も近隣の関西人は、意外と「偉い事に成った。」という雰囲気でしたが、近畿圏外からの人達の寒々しい言葉に凍り付きました。特にこういう時は関東弁というより東京人モドキの言葉は、冴えました。「えー、どういう事。信じらんない。どうしてくれんのよ。」と同じ事を全く同じ様な人種が口走るのです。京都観光の序でに「裏メニュー」だけを喰い散らかしに遣って来たインベーダー達です。私は学会でも東京に行きたがらないのは、そしてなるべく東京系の大学と協調しないのは、この事件が切っ掛けです。当院での対応で虫唾が走るのは、予約診療中心である事を受付で告知した際、「えー、どういう事。信じらんない。どうしてくれんのよ。」と輩連中が’くっちゃべる’事です。医院で同じ様な攻防があります。この連中に対処する事は、仕込み(問診と事前予約対応を再診までに対処している事)が無駄なので受け付たくありません。冬を迎えるに当たり、再度当院の方向性を申し上げました。

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