増加する若年者の調節障害

梅雨明け後、多くの「めまい・耳鳴り・片頭痛・咳が止まらない」を主訴として来院された患者様方が治療を終えつつあります。しかし季節とは無関係に若年者の「調節障害」が増えて居り、一部に当院での治療や眼鏡処方等では手に負えない患者様が増加中である事が気に掛ります。

 未だ20代後半から30代中頃の方で、「最近遠くも近くも見難い。」といった主訴で来院される事が殆どですが、視力矯正用具等の使用については様々です。しかし経緯はバラバラでも、「何となく、何時からかも判然としないが、全体の視覚がボヤケる。」という表現で来院されています。近点と遠点の眼球の調節力の低下と改善不全が原因ですが、その原因は「スマートフォンやパソコン画面の見過ぎ」とされています。しかし一部は、一切スマートフォンを持たず、パソコンも持たない患者様も含まれており、安直な悪者探しは出来ない状態でもあります。眼科における「調節障害」は、動眼神経麻痺に起因するものであり、機能障害は多くはストレス性障害とされます。心因性・運動機能障害性からのストレス障害ですが、実際今の処保険病名には採用されては居ません。老眼でもないのに、調節する眼自体の力の総合的低下と考えて良いと考えます。慌てて眼鏡やコンタクトレンズの度数を変えても、矯正視力の低下が主問題ですから、改善のしようがありません。色々と大手の眼鏡屋が「スマホのブルーライトをカットしましょう。」だとか「より広い視野が手に入る形状の眼鏡を勧めます。」等、矯正に直接改善する可能性が疑わしい方法を根拠無く勧められる症例も多く、実際作成後は、「御客様が望まれて購入されたのであって、我々は強制はしていないです。」と返品や交換を受け付けない事が多く、なれの果ての果てで当院に掛け込まれる事も多いです。

 何よりも「PC系の画面を顔面真近かで、短時間でも操作しない訓練をすべきでしょう。ブルーライト系は、自律神経系のバランスを崩し易くかつ、なかなか回復し辛いと以前より言われていますが、これも根拠が不十分な説です。スマホ障害はかなり深刻です。

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