自己判断

これまで7年以上現在の場所で開業して来ました。当然患者様方の年齢もそれだけ高く成られました。かつて「問題無し」状態であった方が、「緑内障・白内障」の診断が付き、継続加療を要するようになった方々が増加して来て居ります。

 当然の流れですが、当院は小児のアレルギー関係の患者さんが多いので、時として「小児外来」、酷い時は「小児科」に変貌している時間帯があります。その合間で高齢者の常連さんが、緑内障の治療検査で、視野検査をされている事も多く、小児の保護者に「子供を騒がせない注意する言葉のボリュームが他の患者さんの気に障る事があるので、小さな声で対処して下さい。そもそも子供は叱るのではなく、何故静かにしないといけないのかを諭して下さい。小声でも子供達は理解します。」と声掛けして居ります。中には数年ぶりに来院され、「最近見難いので診てくれ。」と依頼され、以前高眼圧を指摘し治療を勧めた物の無視され、放置していたヒトが、「緑内障が進行し、視野欠損が生じて居ります。」と診断が付いてしまうケースも稀ではありません。こういった高齢者は、子供さんのハシャグ声やその保護者の対応や叱る声に対し、大変過敏です。このヒト達は、「自分が医師の指導を軽んじて、招いた結末だが、いざ厳しい診断が下ると大変な衝撃だ。その後、診察などで他人が能天気にしていたり、子供とその親が騒がしかったりするとイライラして感情が爆発する。確かに自分の問題だが、他人が気を使わないのが腹立たしい。他人に気を使わない今の日本は駄目だ。」といった内容を我々に口にされる事が多く、実際他の患者さんと揉められます。子供を抱えた保護者達の自己中心主義は辟易しますし、周囲への影響を配慮しないヒト達は当院ではなるべく排除して来ました。しかし「自己判断で、治療の機会を自ら見逃した連中」が、「社会が良くない」だとか「バカ者ばかりだ」とか批判するのも、自己中心主義の成れの果てと考えます。このようなヒト達の教育を受けたヒトたちが、そういった孫とその親達を生み教育して躾けたのですから、自業自得です。

 当院は患者の都合にある程度寄り添う様にはしておりますが、御都合主義者には迎合するつもりは御座いません。私が数回大病を患い、入院や輸血、手術を受けた事がありますが、両親には伝える事無く独立自尊で一人で全て処理しました。昨今は入院時も「保護者」が必要ですが、独身者として今後も単身で対処して行くつもりです。どの様な病と闘おうが、身内や友人は励みと癒しをくれはしますが、最後はただ一人旅立つしかないのですから、他人との関係にあれこれせず自己と正面から向き合い、残りの人生をどう対処すべきかその方向性を探るしかないと思います。覚悟が無ければ、心の平穏も得られません。他人に責任転嫁しても、自己の精神はより高次元には至りません。この様な意見を当院の顧客様と御話しする事がありますが、「孤独と向き合う」姿勢は高く評価されますし、その話を聞きに来られる患者様が増えて居られる事も私には不思議に感じます。世の中の価値観の分断がこういった現象を生んでいるのでしょう。

 

緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!

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