人間味
花粉症の問題と共に、この時期に来院される患者さんの対応出来得る時間の制限が今年も問題になって居ります。10連休に対して受付られる予約枠が大変厳しくなっています。
例年連休前の1週間に「何とかしてくれ」と予約枠以外に捻じ込んで来られるヒト達が増えます。当院での予約枠を常連の患者様方で埋まるのは、極当然ですが、発症後数週間放置されて来たアレルギー全般の治療を連続休診に至る直前に自己都合で「時間が無かったから」「仕方が無かった」等の発言を盾にして来院されても、再診の余裕がありませんので、まともな診察は厳しいと考えます。一度診察してしまいますと、その患者に対し医師は責任を負う事になります。休診は医療機関の都合ですから、患者に問題が生じた場合、殆どの責任を取らなければいけません。これは法的に止む無し、です。その為、十分な再診が期待できない場合において、診察受付を御遠慮する事は多いです。患者さんの便宜を図らないと医療機関の収益が激減する時代ではありますが、「何とかなるだろう」と医療機関側の判断で受診を了承した為に、後々予期せぬ事柄で医療訴訟に至り善意で受診を受けた医療機関が患者からの訴訟で「敗訴」する時代になりました。患者側の問題が一番の原因であっても、交通事故と同じで医師が自動車で患者が歩行者扱いになり、医師の責任問題になります。その為、当院では「何かあった場合、当院で十分対処出来かねると窓口及び電話での対応で判明した場合、受診は御受け致しかねます。」と受診希望者に申して居ります。当然ヒトに依っては、「医師はどんな時でも患者を診る義務があるはずだ。」とか「わざわざ受診する為に来ているのに、断るとは何事だ。」等類似した意見を仰る事があります。しかしながら開業している個人の診療所ですので、継続した診療を行う事も医療機関の責務でもありますから、その継続すべき条件に抵触する事柄であれば、自己理由を優先しても問題無い筈です。かつて救命救急センターに勤務していた際、同僚含め善意で対応していても、後々患者とその家族から、「生かされてもこれからが苦しみの連続だ。あんた(医師)は治療が大事だろうが、俺は家族の御荷物だ。死んでた方がマシだった。」と罵られる事も経験しました。我々は成すすべなく、項垂れて居ましたが、その後「こんな事を言われてまで、人助けしたくない。遣ってられるか。」と言い残して救命救急を辞職し、他科に移籍する先生方も居られました。こういった遣り取りから、「救命・外科・産婦人科・小児科」等がどんどん研修医が減少して、緊急受け入れが出来なくなっているのです。全ての原因ではないものの、患者側の御都合で医師が理不尽な対応を余儀なくされるのであれば、その状況を初めから回避すべく診療科を選択しないという傾向になる事は当たり前だと思います。
診察受付をしていないヒトにあれこれ言われる覚えは在りません。自分の都合だけで当院に使役させようという思惑には乗りません。常連患者様方優先が当院の第一選択です。新患よりも常連様のトラブル改善が一番大切であり、その修練事態が当院全員の伸びしろにも寄与します。互いに高め合う事が何よりも大切であり、ある意味「人間味」であると思います。
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