花粉症治癒へ
昨年から増加傾向にある患者様方がいらっしゃいます。特に花粉症の季節である「春・梅雨・秋」に目立ちます。その方々は、高齢者で年金生活者ですが、「自分の能力を維持して、社会貢献になる活動をしつつ、ついでに収入も得るために、健康の維持管理をしたい」と希望されて来院されています。
初めは、3年前の初診患者さんでした。ある企業の役員になられて退職された御主人と専業主婦で子育てに従事されていた御夫婦でした。70歳代でしたが、「宝塚市の緑化・クリーンキャンペーンに参加したいのだが、夫婦共に春の花粉症があるので、屋外の活動に支障を来さない様な状態に治療をして欲しい。」という依頼でした。屋外での公園や公共施設の清掃や小学生の学童整理等に携わりたいという事でした。いわゆるボランティア活動を行いたいのだと当初御本人方も考えておられた様ですが、昨年からは「知人から引っ越し業者の引っ越し準備業務や依頼者のハウスキーピングをしたいので、春の花粉症で困っていては業務に差し支えが出るので、事前治療と通常の治療を頼みたい。」と仰って来院されました。どうみても不自由な生活をされて居ないのですが、私は不思議な気持ちでした。よくよく問診で仰っている内容を検討しますと「ボランティアも遣り甲斐はありましたが、心無い市民が清掃業務をしている傍らでモノを捨てたり汚したりされて、大変心が荒みました。自分達が子育て含め、長年御世話になっていた宝塚市に貢献したいと思ってこれまで経験の無かったボランティア活動を始めたのですが、一般市民の意識の低さに打ちひしがれました。」という内容でした。その後の職種変更については、「趣味として長年して来た事(旦那さんは囲碁・将棋、奥さんは茶道・御花)や職業として慣れ親しんだ研究開発職や子育てや日々の主婦業務」に関連した「色々な店舗に覆面で入店し、各店舗の状況を覆面調査し、現状の評価と改善点の指摘強化を人材派遣業者(前述)から依頼を受けて、更に転職した。春の花粉症であれば店内外の臭いや雰囲気が把握できないし、採点業務に集中できないので確実な治療を望む。」という依頼がありました。現在もこの仕事を受け持って居られ、旦那さんからは「定年後の子会社出向条件での再雇用の給与より遥かに高額所得を得た。妻も遣り甲斐があると喜んでいる。社会の役に立ち、しかも十二分な老後の小遣い稼ぎになるとは、思わなかった。市民ボランティアでは、限界がある。無償での社会貢献は、この国の現状では単なる他人で不足解消作業にしかならない。北欧等の水準には社会の意識レベルが到達していないし、第二次世界大戦後の我々団塊の世代が、自由の名の下に受けた教育の矛盾点、つまり自由と勝手気ままの吐き違いが自分達の世代から正しく教育されて来ないままの高度成長が今の日本を作ったと、つくづく考えさせられた数年間だった。愚かな自分勝手な行動しかとらない自己中心主義者達を育て、おもてなし精神から遥か遠い拝金主義を育ててしまったのかも知れないと実感している。自分達としてもボランティア活動をしない訳ではないが、その時ではないと思い知った。」と嘆いて居られました。
最後に、この事は私が良くブログでも訴えている、「習慣と客観の吐き違え」が根本にあります。「何でも自由だ」と主張するヒト達は、「国家の定めた法の下の、制限付き自由の謳歌」とは理解出来ないのでしょう。だからこそ、その後夫婦が当院を御利用される理由である、「症状改善は、あくまで改善状態に過ぎず、治癒には至らない。」という客観性を好まれるからでしょう。本年も受診され、そろそろ花粉症が落ち着いたら、「白内障」の手術と全身の有料人間ドックの紹介を御希望されてもいます。以前書きましたが、「無茶と無理」の判断がそのものです。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
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