抗インフルエンザ薬

今週も継続している状況ですが、一部他施設で国産抗インフルエンザ薬(1回内服タイプ)服用後もインフルエンザが改善しない症例の「何とかしてくれ」依頼が続いています。

 昨年秋頃知人の感染症学の専門家から「既にA型インフルエンザにおいて、一部耐性が見て取れる。」と聞いて居りました。当院では私の主義として「未使用の薬剤は、患者側からの要望が無ければ、根本的に処方しない。」を貫いて居ります。そのため、某薬剤は使用を回避して来ました。もっぱら「イナビルの吸引」に依存して居ります。完治率はほぼ100%です。当院で不幸にも常連患者様と治療中の患者様の「インフルエンザ感染疑い」に関しては、「本来ホームページにて、‘発熱外来は当院はして居りません’と謳っておりますが、継続治療患者様や治療中の患者様にかんしては、基礎疾患の治療に責任があり、随伴症状の除去もその治療責任の一部であると判断し、インフルエンザの治療も同時に行います。」という極当然の方針で治療を行って居ます。副鼻腔炎・気管支炎等での抗生物質投与状態や、アレルギー疾患に対しステロイド薬剤投与中での免疫抑制状態であれば、インフルエンザの予防接種が先送りになる症例も沢山居られますので、完治までの期間におけるインフルエンザ対策は当院にも責任はあるという解釈から、行っている訳です。一方、「当院受診外での、‘他院での治療の改善が無く、治療を受けた施設に連絡をしないままでの依頼’」は根本が間違って居ます。治療を行った施設長がどういった主義主張の下、該当する薬剤を登用したのか、その後の治療改善の見込みであったのか、該当する治療効果が得られなかった場合の対策は如何なものか、等をきちんと患者側から該当する医療施設長に連絡し、対策を確認しないと当人に問題が降り注ぎかねません。実際、今回該当する薬剤は厚生労働省の規定により「該当薬は、一度のみ内服許容。嘔吐等に依る100%内服が見込めなくても同薬を立て続けに再処方は禁忌、何らかの手段で入手し再内服した場合、見込まれる服用成分量が過剰に至りうる為大変危険。」とされています。しかも該当するヒト達の依頼内容は殆どが、「熱が下がらない・喉の痛みが酷いまま」です。インフルエンザ治療薬の内服中は、全ての消炎剤は「アセトアミノフェン(カロナール等)」であり、その他の消炎鎮痛剤は副作用を招きかねません。よって治療された該当医療施設の長に、今後の対策を確認し、他に対策は無いのかを確定して貰うしか安全策はないのです。一連の治療内容を問診で言わず記載せず、ただ「熱が下がらない・喉の痛みが酷い」とだけの主訴ですとまさにアセトアミノフェン以外の消炎鎮痛剤を処方されるだけの診療になる見込みが多くなりそうです。そうなれば、後日問題が生じた場合、「次に治療を施した医療施設の確認不足・医療事故」になります。こういった事態を回避するべく、当院は「治療を受けた施設に行って、対策を協議してくれ。」と返答するのです。と同時に新薬の使用はなるべく回避しております

 内科等で、「新しい良い薬が出ましたよ。」等とかかりつけ医から処方薬を変更されている患者さんを当院でも体験しますが、その際必ず患者さんに「再度当院での処方内容を御持ちの’御薬手帳‘を御呈示下さい。合わない薬で無いと思いますが、主治医に御確認を御願します。」と申しております。実際「投与してからでないと、副作用は分からない。」ですから。出来れば当院の顧客患者様方にその「御試し」は、して頂きたくないと思って居ます。

 

 

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