温暖障害性アレルギー
今年は暖冬のようで、寒冷刺激性障害が遅れて居ますが、温暖障害性アレルギーの患者さんは早期に受診されています。出勤時と日中、帰宅時での気温差に対し上着を重ね着して調節していても「暑くて汗をかく」事で「蕁麻疹」等を生じる方々が代表例です。
温暖障害の患者様は、汗ばんで皮膚障害や自律神経障害を招く割に、本来「先端寒冷障害」が著しく、「四肢末端の冷え・しもやけ」や「鼻・耳が千切れそうに冷たくて痛い」と訴える事が多いです。血流改善剤を処方する季節にあたるのですが、今年はその出鼻をくじかれております。しかし該当する患者様方は、「夜冷えが酷過ぎて眠れない」程の症状は、例年の様に発症し出して居ますので処方容量を工夫する日々です。相反する治療ですが、漢方含め匙加減は患者様個々人で千差万別でして、一律に約束処方化出来る事はありません。御一人の患者様でも、一昨年と昨年で変化しており、昨年と今年でも変化している事は多々あります。周期的変遷もありますので、問診で同じ症状や状況を根掘り葉掘りする事が、治療内容決定には不可欠です。皮膚科の主治医に紹介状を作成し、投薬内容の情報共有化を図る事も多々あります。御互いの医師同士の思惑に、患者様とその関係者の思惑も絡みますから、冬場は意見の取り纏めを何方に勧めて頂くかを決定する重要な季節でもあります。皮膚科だけでなく内科含め他科との連携は必須ですから、互いのテリトリー云々を主張し合うよりも患者様希望に合わせて譲り合う事が肝要です。しかし時に御互い腰が引け過ぎて、「軽すぎる処方」になってしまう事もあり、そこは主軸の責任医を選出する事が肝要でしょう。
紹介状の遣り取りを嫌がる医師も居られますが、私は常に紹介状作成を積極的にしております。思わぬ疾患や伏兵が見つかる事は日常茶飯です。温暖障害と思って居ると「褐色細胞腫」がベースにあり、年中体温上昇と発汗に見舞われていたという患者様も居られました。決め付けは危険ですが、どういった科・どういった病院に紹介状を作成するかも大変悩むところです。
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