最優先事項

先日ブログで紹介しましたが、「相談したいのですが・・・」とまさに診察依頼では無く、「相談」をして来る電話問い合わせが絶えません。以下に御紹介致します。

 厚生労働省の管轄かは調べては居りませんが、「小児の救急相談」は、「#8000」です。一般の救急相談は「#7119」です。小児の方は、消防隊が確か24時間の対応を担当看護士がしていたと記憶します。殆どの地方自治体で受けられると記憶します。一方、一般救急相談は、一部の地方自治体しか行っていないかも知れません。これは、我々医師がその必要性を行政に訴えかけるよりも、県民自身が行政に要望を訴える事が整備の近道だと考えます。かつて救急救命担当であった際、大学病院は「三次救急」で、関西医科大学付属救急センターは「高度救命救急センター」でしたので、近隣のヒト達がフラッと遣って来て、「診てくれ」と依頼されても、本学の当直医が対応する事になります。その為、住民から「何の為の救急センターだ。」と揶揄される事が、度々在りましたが、そういう市民は法的対応を理解出来ていないから、吐く言葉と言えます。救急隊の依頼を受けて「高度な対応を要する症例と判断された患者の搬送・搬入」を行うのが「三次救急」であり、「高度救急」です。「風邪」や「単純な打撲」等は、近隣の一次救急を標榜する、医療施設の管轄です。その施設では検査と治療に限界があれば、二次救急施設に搬送、或いは救急隊を介して移送される事に成ります。それでも対処不可と判断を受けた場合や、最初から二次救急まででは対応不可と判明した場合に、三次救急に救急隊から搬送を受けるのが、一般ルートです。でなければ三次救急が満杯になりますから、本来の重症対応が出来かねます。患者は、自分が大事ですから、「高次元の事が出来る所で診て欲しい。」と考えるのが常です。しかし緊急性の適切な判断が出来ないと、助け得られる命を適当な自己判断とエゴで人を押しのける様な意識のヒト達に、「本当に助けてあげるべき患者さんの優先権が奪われてしまう」事になり、最悪その患者様が「お亡くなり」に成り兼ねません。しかしこういう事が実際起こっても、強引なやり方を常々行うヒト達は、自分達のエゴで「他人に死を与えかねない」という意識は無いのです。大変な社会迷惑です。事後の事実を知らされないので、当然「反省」等しませんし、後日その事実が判明しても「悪気は無かった」とうそぶくのが関の山です。事実「殺人罪」に問われませんから。

 当院でも御座いましたが、人と自転車との接触事故ですが、当院の患者さんに不幸がありました。軽症でしたが、相手のニートの言い分は、「スマートフォンを扱いながら、イヤホンで音楽を聞くのは日常茶飯だった。当日たまたま御婆さんに衝突した。不幸な事だった。」と警察で言ってのけた様です。一体だれにとっての「不幸だった」のでしょうか。しかも警察は元より、御本人を前にしても、第一声は、「俺、訴えられるの。」だったそうです。個人の自由と権利は、義務の前に霞んでしまうのが、現在の日本の在り様です。家族・自己が大事ならば、公的機関に「御質問下さい。」です。問い合わせにのみ対応するか、しない或いは出来ないかは、私の判断です。何より診察中は、予約患者様の依頼が最優先事項ですし、当院は個人資本の開設施設です。問い合わせのみには、慈善事業ではありませんから、答える必要を感じません。節度を守って下さい。

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