最小処方での勝利
一昨日は台風騒ぎで大変でした。皆様に於かれまして、如何でしたでしょうか。
昨日から、気圧変動性障害の患者さんが来院されています。「めまい・耳鳴り・片頭痛」が殆どセットになっております。症状の強弱はありますが、ほぼ同じ状況です。ここで大切なのは、「以前処方された御薬の内容とその効用はどうだったか。」や「市販薬を内服していた場合、その薬の名称と効果についてはどうか。」という事を問診にきちんと記載して頂きたいです。無効な内服を引き続き処方するのは、愚かな事ですし、効果があってもいきなり強烈な内服(メニエル氏病扱いでステロイドの大量投与を行う。)を以前同様必要とするかどうかの吟味も重要です。
患者様方は「早く苦しみから逃れたい。」と切望されているのは十分理解できますが、適切な対処は今後の対応としても好ましいという事も御理解頂きたいです。「勝てば官軍」ですが、この様な気候変動性障害の場合、「負けた様に見えても、賊軍とは言えない。」という判断もあるからです。敢えて1日2日多少我慢して貰い、極く少量の内服で急速に立ち直る方法がモア・ベターではないか、という提案です。やり過ぎでは、「常に全部出し」の経験しか無く、最小処方での勝利が体験できませんので、治療の振れ幅(治療のバイアス)が道から無いまま、常に全力投球に成るのです。非効率と考える次第です。勿論患者様方の希望優先の上での御提案です。
@平成30年10月9日(火):
秋になり寒暖差が激しくなり、一層日々の障害が増えて居ります。カゼが治らないのか、気管支炎や喘息系が治まらないのかが、重要です。
今年は年中、「咳が酷い、止まらない」という症例が大変多いです。しかも他に眼科・耳鼻科・アレルギー科の症状が絡まって居られる患者様方が来られます。先週「事前予約を頼みます」と厳しく訴えて居りましたのと、「予約が無ければ当日受付を本当に拒否される」とSNSで評判になっておりますので、この1週間は整然と受付が出来て居りました。その分、複雑な患者様が多く、一人に1時間ほど要する事もありました。最近この様な傾向がより深まり、内科の様相を呈して居ります。しかも患者様方の高齢化に伴い、「緑内障」比率が増え出しております。そのため内科の疾患との相互作用を計算すべき方々が同じく急増して居ります。「不整脈・バイパス手術・冠動脈障害合併例」と「脳梗塞予防治療例」と「前立腺肥大合併例」等は、「眼圧降下剤」を吟味しないと副作用が生じます、点眼に依っては禁忌であります。また抗アレルギー剤でも、他科で「抗生剤」投与時に副作用を起こし得るので、患者様がわざわざ「お薬手帳」を窓口で提示していても、「見逃されて」いる症例も多々居られます。当然当院でもうっかりしていてはありますが、大問題は回避しています。本職の治療を優先するあまり、他科の治療まで注意が回らない事は在り得ますので、患者様のお薬手帳はその情報提示に匹敵する需要書類ですから、必ず写しをを取るべきです。
注意していても患者さん自身が投与内容が変わっていた事を忘れて居て、薬局から問い合わせがある事もあります。それゆえ「掛り付け薬局制度」は重要です。患者さん自身が十分把握できない事も「お薬手帳」には反映されています。当院で「お薬手帳の作成を勧めている」にも拘らず、一切作成しようとしないヒト達が稀にいます。そういうヒト達は治癒宣言をした事がない、適当に自己判断で予約無しに無理強いしてくるヒト達です。そのため最近は、受付自体を行いませんので、彼らに翻弄されて無駄な時間や手間を要する事が大幅に減少し、薬局とのコミュニケーションも良好になっています。この状況は大変好ましいです。そもそも無駄になりそうな治療費と調剤費を削減できますので、国の財政上大変良い事と考えます。
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