アトピー性皮膚炎 アレルギー症状の発症

ここ2週間の酷暑のために、最近はアトピー性皮膚炎の増悪とそれに絡んだ花粉症等以外のアレルギー症状の発症が目立ちます。皮膚粘膜全体の障害が主体です。

 元々アレルギー障害は在るものの夏場は何事も無く過せていた方々が、「肌が痒い・眼が痒い・鼻水がでる・くしゃみが止まらない・咳が出て苦しい・上顎が痒い・喉がイガイガする等」の症状が急に発症ししばらく様子を見たが治らないという依頼が殆どです。採血等を患者様方の要望に従い行うのも宜しいですが、むしろ一般的なアレルギー治療を先ず行い、確実に改善するかを確認してからでも良いと判断します。つまり基礎としてアレルギー体質は確定して居り、意外な時期に発症しているのですから、アレルゲン特定も焦点が定まりません。なんでもかんでもアレルゲン検査を希望するヒト達が多々居られますが、ただ闇雲に銃を打っても対象には当たらないものです。ある程度の科学的根拠が無ければ医療費の無駄使いです。実際ごくありふれた治療を行うと殆どの患者様が急回復しており、一定の治療期間で治癒しています。こうなると現金なもので、「なんで患者が切望するのにアレルゲン採血しない」と診察室で喚かれていたヒト達も「そんな事言ったっけ」と治癒宣言時にうそぶかれます。この程度の認識ですから、国費もどんどん削られるのも当然です。そもそも義務教育での生物の授業である程度生体反応については基本知識は教わっている筈なので、深追いしても特定出来ないか出来るかの判断は出来ると思います。

 現在の科学で相当詳細が解明されておいますが、実診療では人体の不思議を目の当たりにする事は日常茶飯です。当たり前の事実も、その治癒メカニズムが解明されていない事が依然大量にあります。特に「蕁麻疹」等は分からないまま発症し、分からないまま治癒している事が殆どです。むしろ二回目以降の対処が重要です。一回目の状況と何が同じで、何が違うのかを出来るだけ冷静に記憶を辿り問診に反映する事で、初めて「アレルゲンの特定」に繋がります。実際暑さに依る肉体的ストレスや心因性ストレスに恐らく起因するアレルギー症状と判断出来る症例が大半でした。とすると酷暑が続く限り同じ様な症例と御盆明けから例年通り来院される「秋の花粉症」と混在し出すのではないかと、不安に感じます。ここでも暑さ対策が肝要でしょう。

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