視力矯正不全の現実

 前回、学校の視力測定後の「視力矯正不全についての検査依頼用紙」について御報告致しましたが、更に考えるべき問題が御座いますので今回もこの話題で展開致します。

 小児の視力矯正不全に関して、問題がある場合は保護者と相談の後、兵庫医科大学付属病院の元教授(現在は特任教授だったと記憶します)に御紹介して居ります。紹介状には、当院での検査内容と患者本人を取り巻く環境をなるべく詳しく記載するようにして居ります。最近では診察受諾迄の日数が短くして頂く様になり、早々の受け入れを実現できています。結果、大半が「心因性ストレスによる視力矯正不全」の診断がなされて居られます。ここで残念なのが、御返信の中に「当科でのカウンセリングと眼科検査を御提案しましたが、保護者の方に‘拒否’されましたので、継続治療は困難になりました。」と記載されている症例がかなりの頻度であります。特に症状が酷い症例に限って保護者の治療’拒否‘は目立ちます。該当する御家族の周辺の人達で、その家族と無関係でいる当院の顧客様方が稀に居られまして、受診時にたまたま顔を合わされて御話されている事で発覚します。当院の常連様、イコール近隣の人の後日の発言ですが、「なかなかの教育熱心さで、内の子供では付いて行けそうにはありません。」ということがあります。法的に問題がありますので当方は何らお尋ねしませんが、御近所様から「何かあったんですか」という前置きが一言あっての評価が付いて来るのです。保護者達の思惑で子供の将来云々は当然ですが、少子化進行が止められない昨今自分達の子供への関心が極端に高まる事は容易に分かります。この様な自分達の子供に関心を示し過ぎな家庭も問題ですが、むしろ「無関心」を貫く家庭の方が対応困難です。稀に居られますが、保護者が自分の子供達に対して全く関心が無く、子供を良くしようという本能的な愛情が欠如している家庭が居られます。この場合、哺乳類としての愛情の欠如が前面に出ますので、医師を含め他人が何を言っても何も「心に響かない」状態ですから、治療自体が理解して貰えません。意外と学校からの用紙を持参して来られるだけ、該当する御子さんを連れて来られるだけ未だ家庭環境は良好と言えます。大半は、学校からの指導を無視されるからです。打開の糸口はあるのですが、親子関係や周囲の社会関係を尋ねるだけで「返答中断(むしろ拒否)」に直ぐ至りますから、大変注意して問診しています。当然兵庫医科大学に是非受診して頂きたい方々の代表ですが、解説しても「親として必要性を感じない」という返答が殆どですので、医者が無理強いする事は出来ません。ここで改善の芽が絶たれます。大変な無力感に苛まれる瞬間です。

 心療内科的要因で視力矯正不全を来す症例は、産業医の立場からも増加に歯止めは掛らないと思います。ここへきて子供も同じく複雑化が進行して居りますから、将来視力不足による「成りたい職業に就けない子供達」は増えて行く事でしょう。如何ともし難いです。

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