問診表の重要性
例年同様今になって、「花粉症が治らない、何とかしてくれ。」という依頼が絶えません。未治療で我慢してきた方、売薬で対応してきた方、複数の医療施設を転々としてきた方等様々です。
忙しくて対応しきれないという方々には、当院の予約システムは厳しい縛りでしょう。問診に費やす時間と対応に対し、「早くしてくれ。症状さえ無くなれば良いから。色々聞かれても治るのか。」と無為な喚きをする割に問診表には‘何も書いて居ない’状況で放置される事が大半です。しかもそういうヒト達は「鼻水が酷い」と記載しただけで、当院の古い雑誌を直ぐに手に取り読んでいます。そのようなヒト達の中には、職員に対し、「最新号は何処にある。古い雑誌しか無いぞ。揃えておけよ。」と喚かれる時があります。気の毒なヒト達です。受付の雑誌等は、本来「眼鏡合わせの時の焦点距離と視野の確認」の為に置いて居り、「読み物」ではありません。時期が遅れている事で、過去の自分の記憶と記事の内容認識とのズレは無いか、好みが変わってきた場合に今後の活字の大きさや焦点距離の変化を事前把握する為の備え付け物品です。職員と私は笑いが出そうになります。しかも先週あったのですが、「週刊マンガ雑誌位置いとけよ。例えばジャンプとか。」と喋った30代の父親が居りました。教諭だそうです。子供は教育大付属の小学生ですが、顔面近くで携帯ゲーム機を延々行っていました。子供と自分の「視力検査希望、必要時眼鏡処方箋処方希望」でしたが、問診にはそれ以外何も記載がありませんでした。こういうヒト達には注意のしようがありません。
情報無しで「早く治せ」とは何ともし難い要望です。一方、「これでもか」という程詳細を時系列に沿って記載され、かつ現在の病気の状況だけでなく、過去の治療歴や家族歴を詳細に記載されているだけで、「当院では対処は無理。早々に検査診断が出来る施設に紹介状と本日貴方が記載して下さった問診表のコピーを該当施設に御送りしましょう。」という運びになるからです。遺伝子疾患や自己免疫疾患の場合、意外な「症状・発症と経過等」が決め手になる事が多々あります。こういう理由から、殆ど当院は通過地点になり患者様方になるべく不利益を与えない様な効率の良い対処が御用意された濃密な問診で切り開く事が出来ます。患者様方の高い意識レベルの賜です。その人の様々な物事に対する「意識の高さ」が自らを助けるのです。客観的判断は不可欠ですが、主観的判断も、「自分はこの様に思う・・・」と記載されても意味は在りませんが、参考程度には致します。しかし客観的判断の前ではあまり意味をなしません。「無理と無茶」の区別が出来る人達に御出で頂きたいです。
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