鼻呼吸は「百益あって零害あり」

 先日一部の小学生の保護者から聞いたのですが、彼等の御子弟が通って居られる進学塾で当院の事が話題であるとの事でした。昨年、一昨年の受験生の中で当院の患者さんが居られ、急激な偏差値の上昇と第一志望を超えての進学校受験に成功した症例が多々居たという事で、話題になっているそうです。

 内容は、「口呼吸を止めて、鼻呼吸に変えると集中力アップと理解力アップに繋がる。」という事です。これは当院では耳鼻咽喉科の患者様方に必ず申して居る事です。私としては何ら「目新しくない」事実です。「鼻が詰っているから治療しましょう」という事は受診の最大目的ですが、その先にある「本来の鼻呼吸にまで至らしめる事が大切で在る」事を日々訴えているだけです。これは受験生受けする内容かもしれませんが、「そんな事で感心してどうするのだ。」と困惑して居ります。口呼吸は吸気が鼻腔を通りませんから鼻粘膜でのバリアー効果が期待出ません。これにより扁桃腺や気管支にまでアレルゲンや異物(細菌・ウィルス・黄砂等を含む)が到達してしまい、常に治療を行う事に成ります。当然花粉症を代表とするアレルギー疾患群では、アレルゲンが鼻腔・口腔・気道の各粘膜にへばり付きますから、この曝露現象で免疫系の細胞群が「戦闘態勢」命令を受け、「戦闘状態」に至り、その後アレルゲンが侵入し無くなるまでは、アレルギー障害が継続します。が、多くのアレルギー患者様は、アレルゲンが無くなって侵入しなくなっても免疫細胞が、「いやいや、まだまだ攻めて来るかも知れないから、活動は継続しないといけない」と自己判断してしまい、アレルギー反応つまりは炎症状態が継続するのです。代表は、風邪の後の「咳喘息」に代表されます。最近は、高齢になってから「気管支喘息」に発展する症例も多々居られるという報告があります。「現時点ではその場凌ぎで何とかなるが、将来の保障は大きく疑問が残る。」という科学的には極当たり前の検証をきちんと進める事を勧めているだけです。多くの喫煙中の患者様方の殆どが、「まさか高齢になって自分が、肺気腫や気管支拡張症、慢性喘息気管支炎で、日常生活が厳しい制限を受けて辛い状態に至るとは思わなかった。きちんと通院治療しないと死ぬほど呼吸が苦しい事になる。」と仰っています。私が幼少時には既に「タバコは百害あって一利無し」と言われては来ましたが、いまなお喫煙が普通に行える先進国は日本だけでしょう。呼吸障害は、アレルゲンだけでなく副流煙等の煤煙含め、呼吸器副鼻腔全体への問題です。鼻の問題だけでなく、鼻呼吸をもっと生活の基本として健康増進の為にも訴えるべきだと思います。受験生の為だけではありません。そもそも医療費の削減に明らかに寄与します。

 鼻呼吸により、横隔膜を大きく使う‘腹式呼吸’が確立します。扁桃腺を通して気道内への異物問題物質の侵入回避が常に出来ます。肺全体の動きが大きくなりますので、ガス交換の効率がより良くなります。これにより脳への血流、酸素供給量が改善しますので、脳活動の活性化が進みます。「発想力・読解力・暗記力」等受験に必要な能力の改善は必然ですし、入試における「親子面談」で口をポッカリ開いて居ない御子さんの方がより受験で有利な印象を試験官に与える事も当然の事です。人としての「立ち居振る舞い」も、当日の対象であり、社会的にも「好印象」に繋がりますから、大人も実践するべきです。鼻呼吸は「百益あって零害あり」と言えます。

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