自身の内服薬は把握しておこう

眼科としては冬場に網膜脈絡膜循環不全を起こし易くなり、「網膜動脈閉塞・静脈閉塞」を発症しやすくなります。しかし当院の定期受診者の高齢者は、元々「脳血管障害・不整脈や冠動脈障害」を経験されている方々が多いので、むしろ経過良好の方々が殆どです。

 そういった患者さんは「バイアスピリン(小児用ヴァファリン)かワーファリン系」の「抗血栓薬」を内服されて居られ、全身の血栓予防策が既に講じられております。そのため「結膜下出血」を生じ易く、かつ「血管修復剤や出血吸収促進薬」を投与する際に、個々の患者様の「止血状況」を予め確認しておかないと、内科・脳外科の主治医先生の逆鱗に触れる事に成り兼ねません。また当院で目立つ「透析患者」様の場合も、腎機能と肝機能により、安直に投薬が出来ない事も多いです。しかし基礎疾患としての「糖尿病・動脈硬化・高血圧」と「その後の、それとは無関係の腎透析・腎移植」を生じて居られる場合は、投与薬剤や治療通院内容や平均通院回数、血液データと体温・血圧と脈拍数、さらにPaO2(酸素分)を毎回受診時に問診で詳細を聞き取り確認をしています。本人の知らない内に、実際は本人が忘れているだけで主治医は必ず解説し合意を得て居られるはずですが、「お薬が一部変わっていた」事は高頻度で認められます。薬剤の変遷で患者さんの状況と主治医の考えがおよそ把握出来ます。こういった状況から当院では薬剤投与の決定をして居ります。

 最近も若年者や中年前後の患者さんでも、「何時も何を飲んでるんだろう。」という発言が日々見られます。医療費の自己負担が三割に増えてから久しいですが、今後さらに自己負担率が増える事は必至であるのに、人任せ状態がなかなか改善されないのには驚かされます。「医者に掛っていたら何とかなるでしょ。」という発言も無くならない事も同じです。「自分で対処できる状態であれば、売薬で対処してくれ。」と国民に促した「小泉政権」の「薬剤販売の一部自由化」は、はたして何の意味があったのかと、感じます。一方、売薬で改善しないのに、売薬内服にしがみ付いて状況悪化を淡々と見過ごしており、仕方なく受診するにいたる体たらく状態のヒト達が増えているのも、どうかと思います。何のための教育でしょうか。

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