社会迷惑にならない様に配慮する必要性
現在落ち着きつつありますが、先週先々週に「流行性角結膜炎」と「溶連菌感染性扁桃腺炎」が当院で多く見られました。
保育園と幼稚園で「流行り目(流行性角結膜炎)」が密かに流行っていた様で、孤発性ですが「目脂と目の痛みで目を酷く擦っている。充血が酷い。」という趣旨で来院される幼児が多く見られました。保育所は1から2週間預けられないので、御母さん方に大きく響きますが、法定伝染病の一つですから、仕方ありません。他の園児に確実に感染しますから、自分達一家の都合以上に社会迷惑にならない様に配慮する事と、正しい治療の基礎知識を実践する機会を得たとでも解釈して頂きたいです。
一方、「扁桃腺炎」に関しては大人の感染が主体でした。特に「β-溶連菌感染性咽頭扁桃腺炎」は小児にとっては大問題です。急性に39℃以上の発熱と扁桃腺の激烈な痛みと腫れで食物が喉を通りません。放置する事は不可能で、早々に小児病棟へ入院して全身管理をする事も想定する必要があります。大人では頻回に扁桃腺炎を発症しては改善する現象を繰り返す事が多く、この際の細菌との抗原抗体反応の末に血中に溢れ出た過剰抗体によりろ過機関である腎臓が障害され、腎炎から腎不全に至り何れ「腎透析」に至る事も想定する必要があります。以前当院において、大変いい加減な成人2人が「繰り返す扁桃腺炎を軽減するだけで良い。根治する事なぞ望まない。」と言い放つも、両下腿の浮腫を私が見つけて早々に腎臓内科に紹介し直ぐに透析に至ったというブログに記載しましたが、最近もその状況に近い患者が居ました。年齢的には30代半ばで、理解力は在りましたが兎に角「いい加減」で、自分でも「喫煙やら殆どの歯が虫歯で放置、さらに一度腎結石で意識消失する程の痛みを経験したが飲酒が酷くなった。」というヒトが急性扁桃腺炎で受診して来ました。数日で改善したまま予約を無視し、放置されています。以前同じ疾患で入院をしたそうですが、全てに於いて未治療のままです。当人だけで死に至るのは、自業自得ですが、重症状態で救急搬送された場合、国費をジャブジャブ使う事は間違いありません。何とか出来る時に何とかしないと全国民の迷惑に成る事を、一人一人自覚すべきと考えます。
またまた寒暖の差が大きくなり、「カゼ症候群」に見舞われる事に今年も成るでしょう。インフルエンザの予防接種を例年受けている方は今年も、今年国から高齢者の肺炎球菌予防接種の葉書が届いた方は必ず予防接種を為さって下さい。御自分だけでも身を守って下さい。感染者からの予防はかなり困難ですし、その意識が先進国の中でも高いと言われる我が国に於いて先程の様なヒト達が随分周囲に居るのですから、とばっちりを兎に角回避するしかありません。一定の義務化をする事が望ましいと考えます。
追加ですが、私事で失礼します。知人の小さな学会で司会を依頼されまして、急遽受ける事になりました。平成29年11月2日(木)は、誠に勝手ながら一日休診と致しますので御了承下さい。宜しく御理解の程、御願致します。
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