自分達に跳ね返ってくる利便性の歪み

患者さんとの診察中の会話で時折問題が生じます。代表的な内容を如何に列記します。

・コンタクトレンズを通販で買っている。

・コンタクトレンズを使っているが、眼科受診した事がない。

・特にカラーソフトコンタクトレンズの使用では、眼科受診を最初から受けずに、長年処方箋の存在も知らないまま経過しているヒトが多々居ます。

 これらは、無診察診療による医療用具購入ですので、違反行為です。コンタクトレンズに関しては、自分で買う事は商法上問題在りませんが、処方箋が発行されていない事は違反行為です。コンタクトレンズ販売業者では、「必ずしもコンタクトレンズは医師でなければ処方出来ないとは法規制されていない。また処方箋は眼鏡同様医師でなければ処方出来ないとは何処にも謳われていない。」と窓口で断言して販売している事も多々あるようです。しかし眼科障害が発生した際、その原因は「どこで、どんな商品を、誰が、どの様に検査し、誰或いはどの施設が処方の安全と保証をしたのか。」と患者に問います。ここに医師の名前や施設の名前が出ないという事は、そのコンタクトレンズを自分の意思で勝手に使用購入する事を決断した訳ですから、何が生じても自分で対処する義務が生じます。よって保険診療が成されていない場合、コンタクトレンズの販売購入に関与した施設に自ら赴き事情を説明してその対象になるヒトか事業所に責任を取って貰う必要があります。初期段階で保険診療をして居りませんから、日本国内の保険指定医療機関での受診記録(多くは診療録=カルテ)は存在しません。それ故自己責任でのコンタクトレンズ使用は、保険診療機関では対応出来ません。勿論「自費診療」医療機関は、元々保険診療は無関係ですから、その際はそちらの診療機関に問い合わせるしかありません。今回は医療機関に受診経験が無い症例の話ですから、トラブルは医療機関での保険診療で対処する事は経過上本来不可能です。なにせ「初診記録」が「どこにも存在しない」ので、保険診療での「コンタクトレンズ処方」歴が無いからです。混乱を来します。最近はこの様な症例は、個々人で診察を受け付けないと私が判断する事もあります。一度診察を受けてしまいますと受付後、こういったトラブル行為が発覚しても受けた医師は拒否できなくなります。そもそも無診察で物を買うヒトは、その場の損得だけで動く輩ですから、まともに法規制や法順守を考える事は在りません。一時の得した感を追求するあまり、将来招く可能性がある「避けられない障害」を自ら招く事を考え無い、思慮分別に欠けるヒトビトが目立つようになっています。

 確かにネット通販で何でも購入が可能になりましたが、一方で運輸業界・流通業界の現場の混乱振りや疲弊をよそに、「便利だから利用する・時間通りに手に入れられるから使う」という利便性の歪みとして「料金値上げ」を自分達に跳ね返って来ている今日、多くの市民は「値上げは困りますね。」とか「便利だから使っていたのに、これからは利用を考えます。」等と自分勝手な居直りともとれる発言をニュース等や街頭インタビューで見かけます。この国の体質がこれでしょう。コンタクトレンズへの考え方もネット通販の末路と同じ事に成り兼ねないと思います。自己責任の徹底はこういったヒト達にはあり得ないでしょう。

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