「下手な判断」は「時間の無駄」
本年度のスギ花粉症はかなり長引く様です。またヒノキ花粉症も始まりつつあり、例年になく混乱が続きて居ります。
思いの外症状の強弱が激しい印象が続きます。重症化している症例は、眼科耳鼻咽喉科とアレルギー科以外に皮膚科・内科・婦人科・心療内科に広くまたがる状況も多く、かつ御本人が「花粉症」と決めつけていた事で受診が遅れた為に全く違った診療科へ早々に御紹介する事もまま御座います。先月ですが、「何となく鼻が詰まり臭いが分からない。どうせ花粉症が出たからだろう。」と受診を遅らせていた高齢者がたまたま受診されまして、その後問診でどうも花粉症だけでは随伴症状が説明できないと考えて少し遠方の市民病院の耳鼻科と同時に脳外科に紹介しましたら、「脳梗塞・脳動脈瘤からの微量出血」がベースであった事が発覚し、早々に入院手術になりました。脳血管障害では主訴として要注意用語です。同じく色々な部位の「しびれ」を伴う場合、単純に眼科・耳鼻科・アレルギー科の枠に囚われている場合ではありません。実際三大疾患「糖尿病・高血圧・脂質異常」が基礎にある場合、「耳鳴り・めまい・難聴」を「メニエル氏病」の一区切りに扱ってしまうのは危険です。脳血管障害・全身の動静脈血管障害は思わぬところに潜んで居り、患者さん方の知識では対応しえない問題提起を行ってきて、その後重症の本障害に至る事を引き起こすと考えて、日頃から注意すべきと考えます。
最近多いのは「年のせいだと思うのだが、・・・」といきなり受付にやって来て自覚症状をそれらしく纏めて来る高齢者が目立ちます。彼等はインターネットで執拗に検索した上で、自分達の疾患を「これこれだ」と決めつけて来院されます。そいのため当院での広く網羅する問診に対し、「あれこれ尋ねる時間があれば、直ぐに診察してくれ。無駄だ。」等と怒鳴られる事もあります。実際上記の症例は、全員この様な「ネット族の高齢者」でした。偏った知識、自己判断等は「科学的判断」の一番の邪魔ですから、一蹴されてから電話問い合わせ為さって下さい。患者さん側の「下手な判断」は、当方に取って「時間の無駄」です。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
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