悪しからず

 夏休みも終了しますが、眼鏡処方希望者が詰めかけて居り、対応に追われて居ます。ましてや「眼鏡は初めてです。新学期に掛けて行きたいので本日中に眼鏡を作りたいのです。」と予約無しで来院する小学生・中学生が多々居られます。

 8月末や年末・3月末5月連休明け等は、通常予約で溢れて居ります。眼鏡処方はその日取りを避けて静粛な状況の中、精神的に安定した状況下で発行する様心掛けています。自分が体験したからですが、急いで雑に眼鏡処方を済ませると後日微調整を余儀なくされ、結局眼鏡店に修正を依頼するしかない事が有りました。修正と消費者は簡単に言いますが、眼鏡店側からすると作成したレンズを保証期間中に新品のレンズを取り寄せて新たに削り出すので、赤字になります。多くの消費者は「元々眼鏡屋が自分で、無償保証期間を設けているのだから、消費者として正統な権利を主張しているだけだ。」と胸を張って主張します。これが今の日本を象徴する状況です。確かに無償保証を相手方が掲げているのであり、かつ恐らく追加変更をしてもそれなりの利潤は確保している筈だから、後日急いで処方箋を発行した事で再処方を必要とした場合でも消費者保護の立場上、特段自分達が無理強いしてはいない、むしろ消費者として正しい権利の主張をしているといったつもりでしょう。昨今謂われる「おもてなし」の精神、相手を慮るという日本古来の精神は、市民レベルで希少な存在に成り下がっている様に感じます。余程急激な成長により眼鏡の度数が変化してしまった場合等を想定しての保証期間であり、必ず全員がその権利を使い切る事は想定外だと推測します。滅多な事は無いにしても、厚かましい消費者が増えすぎです。そうした消費者のガメツイ我がままに対応しないとやって行けない経済状況に追いやられてしまうのは仕方ないとはいえ、一億総利己主義にいちいち対応する事は保険診療上容認すべきとは思えません。特に保護者・両親がいい加減です。自分達の子供が可愛いのは、つまりは自分達だけで、自分達が想定する程世間は自分達の子供が可愛い物とは思っていない事を理解していない事が、「明日から学校が再開する。今日すぐ眼鏡を作りたい。しかも始めて眼鏡を掛ける、この子にしっかりと合う眼鏡を処方してくれ。」と先程診察終了10分前に予約も無く告知内容をネットで事前に調べて当院の受付終了1時間前の規約も分かった上で捻じ込んでくる母親が出現するのではないでしょうか。「それ程可愛い娘さんであれば、当院ではなく他院で希望通りベストな眼鏡を作成して貰って下さい。既に終業作業中ですので、悪しからず。」と丁寧に拒否しました。

 この様な症例は年々増えています。一度まともに対応しますと、後々「何で診てくれないんだ。学校で忙しい、クラブで時間が無い。子供が可哀そうとは思わないのか。医者として非人道的だとは思わないのか。」等と個人の都合を並べ立てて受付で口論になりますので、医院の規定通り時間厳守・患者本人不在の追加処方は拒否といった対応を強行して居ります。「無理が通れば、道理引っ込む」はあり得ませんし、この様な症例は当院に対して損失を生むだけなので関わりにならない様に今後も対処して行こうと考えます。本日も相当窓口で診察を御断り致しました。悪しからず

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