多発性ラクナ梗塞

 先日「めまい・耳鳴り」で来院された中年女性に関して記載します。御本人の自覚症状はこの二つのみでした。

 問診にて「元々高血圧で加療は不定期。高脂血症もあるが、同じく不定期。」との事、「数年前から時々物の見え方がぼやける事があったが、直ぐ治るので気にしなかった。最近臭いが分かりにくい。同じ頃から頭痛が時々ある。よく右の肩が凝るが、若い頃からで変わらない。」程度聞き出せました。診察にて「誘発眼振検査」で暗くしただけで眼振があり、閉瞼で転倒しそうになりました。直ぐに眼科検査に切り替えてみますと、左右の瞳孔径が1mm以上の差があり、対光反射がイビツで、右の視力矯正が不完全でした。悪心(吐き気)が無かったので直ぐに視野検査を行いますと説明が付かない視野欠損が見つかり、眼圧も正常である為、早々に脳外科に紹介搬送しましたら、「多発性ラクナ梗塞と脳動脈瘤」が発見されました。しかも脳動脈瘤は過去に何度か梗塞を生じた後拡大化していた様でした。何れにせよ近々緊急搬送になっていた様で、たまたまの事で大変良かったです。めまい耳鳴りは一部小脳梗塞も生じかけていた為で、閉瞼での転倒傾向はまさに視覚障害からのものでも、内耳障害からのものでも無く小脳障害である事の証拠でした。

 早々に手術をされた事で今は回復を待って居られるという搬送先の病院からの御返答でした。原因は「いい加減な高血圧と高脂血症治療」にあります。その後たまたま明らかな機能障害がでない「ラクナ梗塞を多発」して、時々見え方や頭痛や肩凝りの悪化等を経験していたのをやり過ごして居たのです。嗅覚障害も実際には動眼神経障害を招いていたのも自覚し難かった為、たまたま当方で発見した事で判明した事です。私自身近年の脳ドックで小さな脳動脈瘤が見つかりました、定期検査を受けています。捉え方は様々ですが、救命救急部門に居て良かったと感じた一例でした。皆さん主治医とは仲良く本音で御話して下さい。

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