核白内障

今年の日差しは白内障患者さんにはかなり厳しい状況を呈していた様です。一部ですが「外出時に急にピントがあわなくなり、その後ふらつく」という主訴で来院される高齢の患者さんが居られました。

大半は白内障患者さんで、特に三半規管の障害、平衡障害ではない方々です。

これまで特に視力で困る事がなかった方々で、日中の道路の照り返しが病的な程に厳しい夏の晴天時に「外出直後の急激な焦点が合わない」状態に陥ったのは、ゆっくりと進行した水晶体の中央部がまんべんなく白濁し出した「核白内障」の為に生じた物と考えられます。意外と長期に渡り白内障を発症している事を自覚せずに経過される方が多いのが、このタイプです。水晶体の中央部がゆっくりと老化・混濁して行くので、日々の変化を自覚されません。しかしある程度進行しますと、「年齢の割に良く見える。」とか「特に老眼鏡を必要としない。」といった方が、「核白内障」タイプであり得ます。健康に自信がある、同世代に比べて他人から若いと言われるし自分でもそう思うといった方々に見られます。この様な状態がゆっくりと確実に進行する中、今年の様に未体験の猛暑に曝されて、紫外線の急激な影響もあり「核白内障」の進行を急に自覚せざるを得ない事に成り、かつ心臓や血管系への負担が大きくなり、同じく多汗と頻尿による脱水状態(つまりは熱中症)が追い打ちを掛ける事で、「外出時に急にピントがあわなくなり、ふらつく」という主訴になったと推測します。

検査にて視力矯正を適切に行い、水分補給方法を解説いたしますと多くの患者さんは「なぁんだ、こういう事か。」と納得されていますし、残りの患者さんは「白内障手術」を御紹介して居ります。

秋口に成り過し易くなってからの手術を勧めて居りますが、診察は私の知り合いの専門医に早々に紹介して居ります。でないと予定時期に手術が出来ず、どんどん遅れて行き、生活の質が急激に落ちるからです。

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