ウイルスの予防は医療機関での問診が大切です。
患者さんから「MERS(コロナ・ウィルス)」について尋ねられる事が先週から多かったですが、この疾患も正しく認識すればあまり脅威にはなりません。
元々は弱毒ウィルスですから、健康体には殆ど発症しません。その為、基礎疾患(多くは透析・糖尿病患者)を持つ高齢者(65歳以上)と乳幼児に感染しやすいので、本来健康な成人には感染し難く、かつ感染後の発症も軽度で自然治癒する事が多いと言われています。確かに「ヒトコブラクダからの唾液等の飛沫感染が主で、中東地区由来の呼吸器障害性ウィルス感染症」と言われていますが、実際疫学的観点からは統計の集計と処理自体が欧米先進国と比較し難いほどの大雑把な報告とまで言われていますから、ある程度厳しめに想定すべきではあるでしょう。韓国での感染拡大は、日本でも同様になり兼ねません。日本はかつての「新型インフルエンザ」が国内に侵入した時の対策以降本格的「パンデミック対策」を民間を含めて何ら対策を講じておりません。一度侵入を許せば、韓国国内で現在生じている状況と同程度の状況になり兼ねません。恐らくは我が国では、軽微な被害で済むとこれまでの歴史的経過からは想像できますが、安心は危険です。ただ個々人での対策が我が国では末端まで行き届いておりますので、簡単にはパンデミックに陥る事は無いでしょう。むしろ外来での医療機関の対応、特に問診を充実させれば水際対策はかなり望ましいものになります。やはり問診です。
次々と様々なウィルスや細菌が発見されますが、人間の開拓範囲が20世紀末では考えも及ばなかった地域にまで拡大してしまった付けを払わされているのだと思います。エボラ出血熱しかり、西ナイル熱しかり、SRASしかり新型鳥インフルエンザウィルスしかりです。予防を基本に生き延びましょう。
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