「スギ花粉」から「ヒノキ花粉」へ
先月末からの「スギ花粉」から「ヒノキ花粉」への交代が生じており、例年通り鼻症状は最悪の事態にあります。かつメジャーなスギ花粉症に対し、ヒノキ花粉症はこれまではゴールデウィーク前後までが主体でしたが、一昨年辺りから5月下旬まで愚図つく傾向が見られ、長期化の傾向があります。
ヒノキ花粉症もスギ花粉症と殆ど同じ症状で、主訴は「くしゃみ・鼻水・鼻詰りと目の痒み」ですが、4月上旬から発症し4月中下旬にピークがあり、5月には消褪する傾向で約1カ月間のヒトとの攻防でした。しかし5月に入っても症状が同様に継続し、しかし他のアレルゲン反応が見られない症例が増えています。戦後のヒノキの植林時期と面積に比例するのでしょうが、長期化はなかなか解説し難い事です。この時期に発症する患者さんは特に引き続き生じる「イネ科」の障害の合併率が高い傾向には無く、むしろヒノキ花粉で終了する傾向が強い印象があります。スギとヒノキの合併は多いですが、ヒノキ単独発症は少なめです。若干アトピー性皮膚炎やじんましんが時期的に重症化する様な印象は在ります。ヒノキも判明している場合、早期対策で思いの外症状の改善軽減が図れます。メジャーな花粉症であるだけに対策はし易いと思います。呼吸器障害はスギ花粉と変わらないと感じます。
例年、「嗄声(しわがれ声)」での来院はヒノキに重症例が多い印象です。声帯の問題ですので、花粉症に起因するものと断定しない方が良いと思います。声帯の状況を把握する為にファイバースコープの使用が必要ですから、なるべく症状が出た頃に受診される事を勧めます。進行しますとその他の合併症、特に副鼻腔炎が強い場合膿汁がファイバー施行時に声帯近辺に垂れ込めますと嗄声が悪化しますので、最悪の結果になり兼ねません。「旅行に行きたいから早く良くしてくれ、」と言われましても、無理があります。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。