成功・勝利に近道無し!

先週から、例年来院されている「春の花粉症」の患者さんが今年も来院されています。寒暖の差が激しいのにも拘らず、意外と症状は従来と変わらないと仰って居られます。

 重度の鼻閉(鼻詰まり)の患者さんの再診が主体です。やはり鼻汁過多(鼻水)が主症状である患者さんからすると適当に鼻汁を適当に止めれば何とか遣り過ごせるという発想がきちんと通院加療を行わない根拠と言えます。当院に通院を始められた患者さんの多くは元々「重度の鼻閉」が主訴ですら、次いで多い方は「ある日突然、鼻汁だけであったのに鼻閉で口呼吸しか出来ず、夜間不眠と日中の呼吸困難にみまわれて」来院されています。単に鼻汁やくしゃみの患者さんは少数派です。呼吸障害を来す患者さんは、花粉シーズン(春とは限りません)が去るまで我慢するしかない、或いは市販売薬の容量や使用法を無視し乱用する事で凌いできたという方が多い様です。残念ながら市販薬で症状が終息する患者さんは恵まれており、自己判断での治療で問題が無いかもしれません。しかし何の対処も無効である様な患者さんは、専門医による適切で適量の治療薬を処方され、対症療法を完了させる事が一番手堅い方法と考えます。小泉政権下、自己責任で売薬による自己加療を推進された事は問題はありません。しかし売薬の自己流乱用で症状の増悪・遷延化・医師が処方する薬剤の無効化を促進しているとも感じて居ります。医療費の削減と大病院への軽症患者の殺到を軽減させる目的は悪くなかったのですが、通院・受診を無視する事でアレルギー疾患全般が重症化している印象があります。患者さんは大きく2つの集団に大別できます。あるグループは「医者に早めにかかり、保険診療・保険処方薬でさっさと治療をしてしまう。その方が経済的に安価で、確実だ。」と考える方々と、別のグループは「医者にかかっても花粉(アレルギー一般)は結局治らないのだから、我慢するしかない。医者が根治してくれる術を持たない。どうせ他人が治してくれないのならば、自分の判断で売薬で症状を抑え込むしかないじゃないか(うかばれないという諦めも含めての考え)。」と考える方々です。私は自由主義国家の一市民として、自分がアレルギー体質患者でもあり専門医である立場から、どのグループも言い分は分かりますし、否定はしません。ただ一言申しますと、経済面からしますと適切な治療を行う方が業績低下は回避できると考えます。大切な事で、「睡眠不足と呼吸障害でミスが増える、鼻汁のために継続的持続的作業・捜索が中断される、全ての意味で'冴えない‘ために良好かつ能率的効果的判断が出来ない」等の非効率性が顕著です。実際受験生に尋ねますと、当院では花粉症対策をなさった患者さんに於いて、受験における花粉症トラブルは体験していません。全員が希望校に入学できた訳ではありませんが、御家族・御父兄に受験後御礼の言葉や感謝の言葉を多々受けて居ります。これまで「治療が上手く行かなくて受験に失敗した。どうしてくれるんだ。」という非難は受けた記録は一例もありません。再診されていないので、分からない方も多々居られるでしょうが、失礼ながら再診されている方々の人数が殆ど同じでかつ増加している事実が根拠と言えます。

 私は「アレルギー治療と試験は同じ」とよく申します。日々の弛まぬ努力が大きな成功に必ず繋がるという意味です。「成功・勝利に近道無し」です。

緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!

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