頸肩腕症候群
10月中旬から最近まで紅葉の為の大きな気圧変動と一日の気温差の拡大が進み出してから、自律神経障害系の患者さんが例年通り増えて居ります。しかも今年は「頭痛・眼痛・腰痛や肩こり」を合併している患者さんが目立ちます。
いわゆる四十肩・五十肩と診断されている患者さんも多いですが、様々な問題で自律神経系のバランスが崩れて頸肩腕症候群を招いている患者さんが目立ちます。そもそも自律神経とは「交感神経系」と「副交感神経系」の2系統の神経系のバランスのとれた状態でヒトの日常活動が安定しているものです。「交感神経系」は目を開いて日常活動中の活性状態に主として力を発揮する神経系で、「闘う為の神経系」と大雑把に考えて良いです。「副交感神経系」は目を閉じて寝ている時に日常活動でダメージを受けた全ての事柄の修復と更に日常活動を円滑に行えるようにフル整備するための「整備の為の裏方神経系」と大雑把に考えて良いでしょう。いわばF1のパイロットとピットの整備チームとの関係で在り、パイロットは元々優秀ですがピット・チームが優秀でないと全く勝てません。逆にパイロットが自分勝手な振る舞いしかしない選手であれば、優秀なピット・チームも不協和音を生じてしまいます。体全体のバランスのとれた活動状況を維持するには、一部の障害にのみ焦点を当てるのではなく、他の関連が見られないような部位の問題を整備する事で全てのバランスが取れて来る事が多いです。中でも頸肩腕症候群、特に四十肩・五十肩の患者さんの眼鏡を検査すると殆どの患者さんが目的の焦点距離に矯正視力が出せて居らず、眼鏡処方をきちんと行うだけで痛みと可動範囲の制限が急速に減った、と返答される患者さんが多いです。その後消炎鎮痛剤の使用量と頻度が減少し、そのため使用する事で以前よりしっかりした効果が得られるという反応も同時に増えます。同じく「耳鳴り・めまい」の治療を行う事で、頸肩腕症候群の軽減が図れ、歩行障害・全身倦怠・不安神経症状態の軽減も進む事が見込めています。結果として安眠と中途覚醒が減る事で副交感神経優位の状態が形成され、ホルモン・バランスが改善され婦人科系の問題も改善される事も望めますし、当院でも受診者の改善が多いです。残念ながら一部の漢方処方と共に婦人科の主治医に経過方向を紹介する事も多々あります。
殆ど自律神経系の話題ばかりブログに書いて居ると思いますが、それだけ話題に事欠かない分野・内容であるかであり、多くの疾患のベースに成っているからだと考えます。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
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