秋の花粉症

今回も異常気象絡みの内容に成りました。一昨年以来「秋の花粉症」が早まっている事と継続性が予想される事が明らかになっています。

 8月中旬から「イネ系・ヨモギ花粉症」は近年明確化していましたが、本年はまさに「お盆休み明け」に数十人受診されています。予防治療の方も増えましたが、既に発症している患者さんが増加して居ました。「お盆中はどの医院も休診なので、治療が出来なかった。鼻水が酷いのと目も痒い」という訴えが多数です。鼻詰まりも徐々に始まり、くしゃみは必ずしも合併するとは限りません。むしろ最近の花粉症全体の傾向として「くしゃみ」が初発症状とは限らない、という事です。そのため花粉症に掛った事がハッキリしていない方が増えて居り、「花粉症疑い」で来院されて検査・診察で確定診断が付く症例が急増していると感じます。当然最初に「風邪症状」と判断して市販薬を内服されて、くしゃみを主とする鼻症状がやや沈静化していて、意外に発熱が無い事で不振に思い受診される症例では「鼻汁・くしゃみ・鼻詰まり」が消退している事は当然ですので、今回のブログの対象からは外しています。その上での当院での傾向ですから、TVCMで謳われている代表的花粉症症状「くしゃみ・鼻水・鼻詰まり」の順序は変わって来ているのかも知れません。

 患者さんによっては「アレルゲン採血診断」を希望されて来院される方も居られます。これは「己を知る」意味で好ましい事ですが、問題は保険診療上無限にアレルゲン検査が許可されている訳ではないと言う事を御理解下さい。「日本の国民皆保険制度であれば、何でもして貰える」と平然と仰る患者さんが多いのには大変驚かされます。彼等は、納税者の当然の権利と返答される事がままありますが、その様な「自分だけは別」的な思考は控えて頂きたい。医師として憂えます。ターゲットになる可能性が高いアレルゲンを厳選してから検査をしましょう。その後、暫く時間を於いてその他のアレルゲンを更に厳選して採血検査を行われる事をお勧めします。回り回って国費の無駄使いは自分の納税額増加や社会保障額減額に関わって来ますので。宜しくお願いします

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