小児の難聴・中耳炎

プール活動が始まり、小児の「難聴・中耳炎」が急増しています。風邪と判断されて暫く小児科内科で治療していていきなり、「耳が痛い」と泣き出し初めて受診される事が多数見られます。

 小学校低学年まではなかなか小児が適切的確に症状を訴える事は期待できませんから、発熱や鼻水・活動性低下等で受診を判断される保護者の判断は間違ってはいません。しかし「いつもと違ってグズッテいる」「何となくグッタリしている」「いつもと違った発熱」等が取り合えず内科小児科受診の切っ掛けになります。この時点で小児の異常を早く見つけて対応される事が大切でしょう。その後治療(一般には風邪薬)していても症状が無改善しない場合、先ずは受診した内科小児科を再診し、主治医の先生の判断を仰ぐ事が重要です。再診を最低限行う事で、主治医が何らかの変化を診察で発見されますから治療を変えるなり、総合病院へ紹介する成り、他科を紹介するなりの判断が成されます。そこで診断や受診機会を無駄にしないで済む事が望めます。当院への受診の大半が「土日診察している医院はここしか無かったから」と受付で発言していますが、気の毒ですが当院から「時間外診療所」へ当日紹介となり、一部は緊急入院となる事が多々ありまして、保護者の受診判断の読みの甘さが小児(子供さん)の運命を大きく変える事に成っています。そもそも「土日まで待っている」事が大問題です。仕事で忙しくてもヒトの親ですから、我が子の健康を守るのは社会ではありません、親自身です。中には「前に行った医院は診断が間違っていた。訴えてやる。」と息巻かれる保護者も多数居られますが、その様なヒトに限って「再診していない」「再診の解説を無視していた」という状況です。お好きにされて構いませんが、彼等の子供にとっては親の判断の未熟さが最終的に仇になるだけで、親の腹いせでしかありません。ましてや何の治療効果にも繋がらず、子供の治癒機会が遠のくだけで無意味です。ヒトのせいにせず、自己防衛手段を充実させる事、親として望まれる知恵を多方面から積極的に吸収して実践する事です。

 残念な事に祖父祖母との同居過程での見落としも意外なほど多い事が、驚きです。50歳過ぎの私からすると、高齢者の生きて来た知恵が何ら役に立っていないのです。核家族であれば、「誰を頼ればいいか分からない」という嘆きも理解できますが、お爺ちゃんお婆ちゃんと同居していて高齢者の子育て経験が全く生かせていない家庭が意外と多いという事です。一部の独身者が「結婚して子供が出来てもどの様に育てると良いのか分からない」という事も理解できます。高齢者が何の役に経たないケースがあまりに多いからです。難聴・中耳炎を放置している患者家族に共通なのは、「聞こえない様に思わなかった」という返答です。話しかけを日々積極的に行えば、小児は反応します。小児にDSや携帯ゲームを渡してしまったため、コミュニケーションが欠損しているからです。子供は多少辛くても興味のある事は永遠にゲームを続けますから、祖父祖母の声等無視です。全ての子育ての体たらく化に共通していると感じます。

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