現代社会の縮図

 先週数人の保育園児が「流行性角結膜炎」でした。1人父兄で信じがたい人が居ました。他の父兄とは明らかに違い、全く理解に苦しむ珍事でした。

 1人残して他の父兄は「大変だから、直ぐに保育所に報告したい。診断書は書いて貰えますか。」と言われました。しかしその問題の母親は「診断書なんかいらん。押し売りの様な事をするな。」と複数人予約患者さんがお待ちの中、悪態をつかれました。ちなみに市役所に尋ねましたが、「幼稚園は当然、保育園も流行性角結膜炎は大問題ですので、可能であれば診断書をご提出願い、かつ再診で治癒確定後通園の許可を頂戴してから自宅待機は解除になります。何れも眼科医にご診断頂く事はとうぜんです。」との返答でした。その子供はウイルス・チェツカーで明らかに陽性でした。15分判定にかかると患者さんに説明しますが、実際5分以内で判定できました。予約の患者さんが詰まって居り、解説が10分後になりましたが、感染力も強い状態で要注意の状態と考えられました。結果について検査キットを見せて解説した最中に、「チッ」と舌打ちされ、「今保育園で流行り目が流行っている。うちの子もか。」と一言あり、私が今後の対処を解説している最中にイライラして、「分かっている。分かっている。」と喚きだしました。その後大声で喚いたのです。

 この内容を他の保育園児の父兄に尋ねて、複数人からとんでもない事を教わりました。「保育園に1歳程度の子供を預けている親は、仕事に行けなくなる。ましてや診断書を提出したら誰にも預けられない。ひょっとしたら本当の病名を偽り、眼科で目薬が出たから適当に指してくれたら問題無い、通園して良いと言われていると虚偽の申告をしてそのまま預けてしまおうと考えたのではないだろうか。実際その子の通っている保育園で流行り目が流行しているのならば、他の子が流行らせてしまったのであり、適切な対策をその子の父兄も保育園教諭も講じなかったからでしょ。しかも稼ぎに行く為に、子供を預けに行くのですから。大変な父兄がいる保育園ですね。一緒になりたくないです。良い事を教わりました。」と言われました。この返答が、現代社会の縮図と言えるのではないでしょうか。「自分さえよければ、その場をしのげばそれで良い。他人や将来は構っていられない。」と言う事です。先日報道されていた、修学旅行の旅行会社の担当者が、送迎バスの手配を忘れていて、その問題を揉み消す為に担当の学校に「修学旅行を妨害する脅迫文」を担当学校に送りつけて、直ぐにバレてしまったという、平然と行ってしまった短絡的発想しか出来ない稚拙な20代の社会人に出くわしてしまったのでしょう。何の根本解決にもならないのですけれども。

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