小児に関する処方問題

 先日の内容の続きになりますが、小児に関する処方問題もほぼ同様です。時々何ら処方歴を持参せず、「うちの子は大変敏感なので、やさしい薬と必要最小限で治して欲しい」という保護者が時々受診しますが、丁寧に受付でお断りしています。

 自分の子供の事が大事であれば「問題になった治療内容」「疾患名」「治療状況」くらいきちんと把握すべきです。要望はあくまで要望であり、親の希望的推察でしかなく、科学的医学的根拠には当たりません。つまり「何をするのが望みか、不明」であるので、以後の医療上のトラブルを回避すべく、受診を「御遠慮」願うのは至極当然です。一度診察した場合、診察医に責任が生じます。

前述の「治療内容」が不明であり、「やさしい薬」なる意味不明な内容や「必要最小限で治す」という科学的根拠に欠ける要望を診察医が受けてしまったのだから、医師としての業務遂行義務を負った事になります。曖昧な条件を小児の場合多々含む事は対象がそもそも「曖昧な主訴・症状」で診察を請け負う事が大前提ですが、診察に於いて判別困難・治療法決定不備であれば早々に適切な施設に紹介する事は必然です。

それ以前に保護者の受付時の態度・対応・理解度が「曖昧」な場合、診察対象である小児本人と診察医との仲介者=保護者とが十分理解し合えない、信頼関係の構築に問題が生じ得る可能性を想定出来る場合、診察行為を回避し適切な施設への受診を促す事に留める事は大切な判断と考えられます。

実際昨日と本日も、副鼻腔炎や中耳炎を適当に再発しては転々と複数医院を受診する様な一家が数組受付に来られましたが、丁寧に「以前受診された医院にカルテが保管されて居るのであれば、再診を勧める」とし、当院での受付を御遠慮しました。代表例は、保護者の発言が象徴的でした。男親が「この子、痒いだの鼻詰るだの言わないんで、分かんないんです。いつ治ったかも分かんないんで、適当に開いてる医院にかかっている。」と弁明して居ましたが、問題のこの子は2歳3カ月でした。笑い話です。この様な親が未来ある小児に関わる事自体、日本の未来は厳しい物と思います

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