様々な症例
先日のブログについての問い合わせが多々ありましたので、残りの患者さんについて解説致します。
*肺炎の診断の内、4人は「明らかに呼吸が異常に辛い。かつ痰の色が‘鉄錆色’や‘はっきりした緑色(鶯色)’で、幾つかの内科で治療したが治らなかった。咳がひどいので診てくれ。」という主訴がポイントで、呼吸音等で診断しました。
*好酸急性肺炎と過敏性肺炎の患者さんは、「これまでにカビ・ダニ等のアレルギーで皮膚科や耳鼻科にかかっていた。たまたま実家に帰省した後、咳と喉の不調が1週間程度続き、とうとう酷い咳が出だした。」という主訴で来院。元々アレルギーの治療はきちんとされて居て管理が良かったというエピソードがある患者さんであり、呼吸検査で喘息以外の状況を把握できた場合、「アレルギー性肺疾患」を疑い、呼吸器内科を紹介した後、精査の上伝えられた病名です。かなり難しいです。
*肺癌の患者さんは、眼科の診察で受診されて居てたまたま「最近市民検診で‘肺に影が有るので専門医を受診してくれ’という判定を受けていた。忘れていた。」と発言された事がきっかけでした。喫煙のエピソードや呼吸検査で明らかな「慢性閉塞性肺疾患」の状態であり、かつ何故か右肺の下の分画の呼吸音が弱いと感じた為、呼吸器内科を紹介しました。その結果でした。
*心不全による呼吸障害の患者さんは、「この1年間毎日毎晩寝る為横になると咳が出て苦しい。鼻も詰るので、診て欲しい。」という理由で受診されました。失礼ながら明らかな肥満で歩行が一苦労。聴診と血圧測定で明らかな高血圧と頻脈。内科で治療されている様ですが、内服はいい加減。その際簡易ベッドで横になって貰いました。完全に横になった状態での血圧値と腰から上半身を45度程起こした状態(起座位)での血圧値との変化が診断の決め手になりました。通院中の循環器内科へ内容を紹介しましたら、そちらの医院から総合病院へ依頼入院となった様です。
*睡眠時無呼吸症候群の症例は、「‘いびき’が辛い。何とかならないか。」という依頼で、「日中の睡魔・活動低下」を全例合併し、「下顎が大変小さい」しかも「首が短く太い」、元柔道体系の男性達でした。私が師事していた教授の関連施設が専門なので、紹介しました。直ちに診断通りで、加療開始されて居ます。
この様な症例は普段もポツポツ混じりますが、2月は何故か相当数居られました。他にも他施設紹介をした患者さんが多数おられました。当院は特に手術を致しません。検査は様々な器械を所有し施行して居りますが、個人医での治療・診断限界の際には早々に「紹介状」を作成し、患者さんと相談の上専門施設に御紹介して居ります。治り得る時期に、医師としての分をわきまえて、患者利益を判断し自分での治療をしない事も意味が有ると私は考えます。中には「なんや、治療出来んのか。それなら最初から他に行ってた。」と吐き捨てる様な言葉を受ける事もありますが、それはそれで仕方ない事ではないでしょうか。むしろ上記の症例の多くは、既に受診・通院歴が有るのですから。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
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