採血の天敵
最近「アレルゲン検査」を希望されて来院される患者さんが急増して居りますが、
大変困って居ります。私の技術的問題もさることながら、ある衣服の着用が問題である事が
判明しました。
その着衣はユニクロの「ヒートテック」です。どういう事かというと、腕を露出して駆血帯を
結んだ際は静脈を触れますが、いざ採血を始めると注射器の内筒が引けない、つまりは、
採血出来ない状態になるからです。ヒートテックを肩近くまで引き上げると腕の上の方で
静脈からのリターンを止めてしまい、採血出来なくなるのです。これは大変です。採血を
希望される方はなるべく下着は薄目でお願いしたいです。
それ以外は、やはり血管が見つからない、というリスクです。何とも歴戦の看護師さんの凄腕が
欲しいと実感する次第です。募集はして居りますが、なかなか有能な採血点滴がゴルゴ13並みに
逃さない看護師さんはもっと条件の良い医院や病院から離職されないのでしょう。かつて私も
救命救急センターに在籍していた頃は、中心静脈栄養を行う為に径鎖骨下静脈から中心静脈に
太いテフロン・ラインを毎日のように行って居ましたし、時には大腿動静脈を露出して
24時間透析の下準備から実働・後片付けまで1人で行って居ました。他に手首や足背から
動脈ラインを手術や集中治療室管理の為に作成したり、当時は14ゲージ針(多分献血の時の
針と同じ太さ)を腕や踵から留置し点滴や輸血をしていました。あの頃は1人で何とでも
していましたが、引退し血管確保の頻度が急落した今、何とも戸惑う事多々です。
肌にフィットするスポーツ様の衣服もなかなか採血の天敵です。出来ましたら採血等
ご希望時は着用を回避為さって下さい。お願いします。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。