流行性角結膜炎
前回は「溶連菌感染」について嘆きましたが、10月末にもなって本年は思いの外
「流行性角結膜炎」が発症しています。
保育園・幼稚園・学童の間では、殆ど見られません。殆どが大人に見られます。
しかも年齢性別職種・地域や活動場所には何ら共通点がありません。そのため夏場と違い
「両眼発症」状態で受診される患者さんが大半です。症状も「目やにが多いが、眼が
開かないほどでは無い」、「痒いが辛くてたまらないほどでは無い」、「痛みがあるが、
さほど辛くは無いし、見え方も普段と変わらない」というはっきりとした症状が無い為に、
1週間程度は「売薬目薬」で凌いで居られました。職員も、他に鼻の症状があったりして、
目の症状は二次的に問診に記載されて居る為に、問診で気づく事が多々あります。
当然受付にて往診器機で私が診察し、更に診察室に移し前眼部検査と角膜染色や
検査キットを使用して、診断を確定させます。治療自体は極々一般的ですが、
発見が遅かった分、完治には以外と時間が掛っています。しかも会社員等は1~2週間程
仕事を控える必要がありますし、自営業であれば関係者・知人との接触を回避できるかどうかと
言う問題があります。小児学童は自宅待機で構いませんが、大人の事情は複雑です。
付け焼場の対策が、後々自分の生活費と仕事事態を大きく損なう、大人の1週間は
大変なダメージです。中には「きちんと診断されてかえって、迷惑だ」等と自分勝手な言い草を
平然とする輩も稀に居ました。他人に感染し発症した場合、社会的信用を損ないかねない事が
分からないのでしょう。気の毒な人達です。極稀なので、気は滅入りませんが、彼等の職種を
見て愕然とする事があります。自営の客商売で、自ら顧客さんに接触する事が必要な職種の
患者にその様な「とんちんかん」な発言をする人が集中していた事は、たまたまであっても
ぞっとすることでした。
感染は仕方ありませんから、私は患者さんによくこんな風に諭します。「今日の1~2週間は
大変痛いのは良く分かる。しかし後々365分の7~14で済ませたというあなたの英断が、
将来あなたの周囲の人達のから信頼に繋がるのです。そう思うと短い休業ですよ。
そう考えて貰えませんか。」と。遅れた分、休んだ分を治癒後きっちり取り換えして貰える程度の
疾患ですから。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。