ドクター・ショッピング
先々週から「溶連菌感染性咽頭・扁桃炎」の患者さんが多発しています。
しかも内科・小児科で「カゼ(急性上気道炎)」の診断で治療開始翌日から2日後に受診される
症例が増えています。
発熱が38℃以上で明らかに異常状態で無ければ、通常内科的には「風邪」と診断される事は
問題視してはいません。しかし処方されている薬剤が「これで良いのか」という位、種類が
少ない場合があり、当院で「検査キット陽性」反応確定後、保護者と処方薬の残存数を
数えながら追加で対症療法をしています。通われた先生側の問題は特にはありませんが、
問題は保護者が「なぜ、そちらの内科・小児科・耳鼻科に問い合わせや受診しないで、
いきなり当院に受診したのか。」です。尋ねると当院として名誉である事は「知人から
受診するように促された」という御意見ですが、他に「たまたま近くで診てくれそうな医院が
見つかったから。」という意見も散見されました。
こういう患者さんに問診をしていますと、大半が「一度受診して自分達(ここが
キーワードです)が、上手く行ったと思わなかった医者には次には掛らない。他に行く。
連絡等する事は考えた事も無い。」と返答されます。
しかし何故か「暫くして、また何かあったらここ(当医院)に掛る前の同じ医者に掛っていた様に
思う。」と返答があり、子供や自分達の健康管理の本質があまりにいい加減である事が
分かります。つまり「治るのであれば家の近くの手頃に掛れる医院に行くが、治療評価は
ワンチャンスだけ。その当時の治療=ドクター・ショッピング、思いつき受診。
しかも喉元過ぎれば同じ事の繰り返し。」という事です。当然予想通り、「症状が
消退した場合は、医師の「再診予約」等無視し、通院はしない。そもそも良くなったのに
どうして診察を続ける必要があるのか理解できない。」と表情を変える事無く、
当然の主張であるが如くの発言をされます。
残念ながらこの様な保護者の元に生まれた子供たちは気の毒です。大事にされていないから
です。しかもこの様な保護者に育てられるのですから、当然その概念は子供たちに明確に
受け継がれる訳です。日本と言う国は「良識」からどんどん異常な加速度でもって離れて行く、
残念な国家なのでしょう。という事を診察室で実感する今日この頃です。
緑内障・白内障・黄斑変性症から風邪・花粉症・ぜんそくまで、兵庫県川西市の眼科・アレルギー科藤原医院へ!
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