家族への副流煙の影響と被害
春頃からの傾向ですが、「家族への副流煙の影響と被害」についてお聞きになられる
患者さんが増えています。喫煙者の悩みですが、禁煙に至る前に家族や周囲の人への影響と
被害について深刻に悩まれる方が増えているのでしょう。
呼吸器内科の常識ですが、「タバコは百害あって一利無し」です。特に一般的な「紙巻き
タバコ」が燃える際の紙の影響は大変であり、かつ喫煙者はフィルターを通して
「ニコチン・タール」の吸引量を減らせますが、一方周囲の関係者はダイレクトに
「ニコチン・タール」の害を被る事になります。副流煙障害は深刻で、喫煙する夫よりも
喫煙歴の無い妻が肺癌にいたるケースは多々あります。
しかも喫煙者の多くが、「喫煙しながら飲酒をする」と答えていますが、最悪です。
つまりアルコールが食道や胃粘膜を傷害し、障害を受けた粘膜にさらにニコチンなどの
発癌物質が沈着し癌発症レベルを押し上げるのです。
確かにかつては「大人のたしなみ」でしたが、大人としての責任を感じるのであれば
「喫煙しない」事が必要最低限の「たしなみ」だと思います。
当院でも呼吸状態を検査し判定し、治療をしますが、「タバコによる慢性閉塞性肺疾患」の
予防治療を開始しています。共に呼吸状態が改善する事の実感が持てる、特に「苦しい咳・
切れの悪い痰・味覚障害等」が改善し出すと人間は欲が出ますので、「先生は呼吸器内科は
されていませんが、禁煙の相談に乗って下さい。」と仰ってきます。ただ単に現状の御報告を
拝聴するだけですが、「支えてくれる医師がいる」感があるのでしょう。禁煙が完了しなくても、
喫煙本数が相当半減している患者さんが多々居られます。完全禁煙実現者は数人ですが、
今後も「問診を行うだけ禁煙訓練」を継続し、患者さんの周辺の方への「受動喫煙・
副流煙障害の回避」を促して行こうと思います。
ちなみに上記の通院患者さんは、殆ど「呼吸器内科の禁煙外来」受診者で、禁煙に失敗し
続けた経歴をお持ちです。
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