漢方における婦人科治療
先日のブログで一部触れましたが、「漢方における婦人科治療」に関する依頼が
数件ありました。
殆どの方は「西洋薬やホルモン補充療法(大半は更年期についての御相談です。
ですから視力障害=老眼とからめて来院されます)を婦人科で勧められるが、して良いのか、
教えて欲しい。」という依頼でしたが、数例同じ主訴で問題がある内容がありましたので、
記載します。
何れの患者さんも「婦人科の主治医は、‘先ず、漢方で治療しましょう。それで駄目なら
薬剤内服とホルモン補充療法を勧めます’と言われて、漢方を内服開始したが、口のしびれや
悪心(吐き気)や時に嘔吐があり、かつ気分が悪くなるので、主治医に相談したが、
‘頑張って内服を継続して下さい、でないと次の治療を選択するしか無いですね’と言われて
数週間内服しているが、大変辛い。」という訴えでした。以前からもちらほら居られましたが、
前回のブログを見られて急増されました。婦人科の内容には触れ難いですが、
漢方の原則としては「およそ2週間の内服で効果が望めない場合は、他の薬剤に変更。
副作用が生じた場合、含有成分の問題となりそうな成分が含まれて居ない薬剤を検索するか、
内服自体を一定期間控える」と認識しています。主治医に紹介状を作成し、患者さんに
お渡ししています。 数例は一時内服を中断し、投薬を暫く全て中断されています。
中には「以前よりすっきりそいた。」と元気になられた患者さんも居られます。
ただ「婦人科的には問題解決になっていない」ので、再度治療を主治医にお願いする事になると
思います。
問題なのは、患者さんが「主治医を変えたい」と仰る場合です。こちらは婦人科の採血内容等を
十分把握して居りませんので、「加療継続を中断すべし」という判断は当然出来ませんし、
元より婦人科治療を中断する事の判断等は越権行為です。他医院紹介を希望される事も
ございますが、先ずは現在の主治医と再度治療方針について話し合われるように
勧めています。時に板挟みに合い、困る事もあります。
漢方も万能ではありませんし、きちんと「証」を見ないといけませんので、臨床症状だけで
治療薬を決める事は危険です。少なからず問診をしつこく細かく行う事が大切でしょう。
私はそう思います。判断に困り、患者さんが漢方薬を希望される場合は、もっぱら専門医を
御紹介しています。
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