漢方的な考え

 先週末の台風の数日前から「視力障害」を合併した「喘息患者」さんが多数見られ、

本日も経過観察と継続加療を希望し来院されました。

 

 問診をしますと大半の患者さんが「アレルギー体質」であり、かつ漢方で言うところの

虚証」でした。さらに「元々幼いころから‘胃腸症状’で悩んでおり、これまで晴れ晴れとした

日があまり経験していない」と大変気の毒な返答をされる方が多いです。

確かに「実証」といえる大変元気で体力のある患者さんで同じ様な主訴で来院される方も

居られますが、大変稀です。

アレルギーは漢方的な考えでは「体内の水の流れの停滞」に起因するとされます。

その為、「浮腫状態(体がむくむ状態)」の改善が大切で、多少無理がある解釈ですが、

瘀血(おけつ)・血の道証」という婦人科特有の状況の改善が治療法になる事が多いです。

実際「耳鳴り・めまい」は耳の奥のリンパ液の流れの不良(浮腫)であり、漢方では「水の排泄」を

主たる治療法と考えます。

  しかし「気」に関しては「鬱状態」であっても様々で、気鬱と「調節障害」の関連性は

高いでしょうが、「見えない」という心因性視力障害に直接関連するとは結論付けするには

無理があります。

 しかし関連性は有るでしょうし、胃腸症状の改善と低気圧改善と共に「視力矯正の改善」には

至っています。これを「心因性視力障害」と大きくくくると分かりやすいのですが、この「心因性」と

診断を付けるには、原因の消去法にて「心因性」以外の原因が見当たらないと断言できるまで

追求する必要があり、安易な病名ではありません。

 

 患者さんが良く「神経的な問題・・・」とか「私は神経が弱いから・・・」とか「神経質なので・・・」等

と自分で発言され、「神経的や神経質」という曖昧な概念にその原因を押し付ける傾向が

ありますが、どうかと思います。客観的把握により患者さんが「神経質である」と評価する事は

ありますが、個人が主観的に評価するのは「個人見解(思い込み)」と言えます。周囲の自分への

無理解を揶揄し、自己を防衛したいのは理解できますが、本日の患者さん達の主訴には

「神経質だから」と主張される方は居られませんでした。つまり主治医たる私の患者さんへの

「客観的評価」ですので、このブログを見て、安直に「自分もそうだ」と早合点為さらない様にして

下さい。

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