外耳炎・鼓膜炎

先日来、最後のプール遊びで、「外耳炎・鼓膜炎」の患者さんが増えています。

無理な綿棒での外耳道の水の拭き取りは御注意下さい。

 

 最近のお子さんはかなり「水抜き」が上手です。学校の指導やスイミングスクールの指導で

かなり徹底した指導が行き渡っており、かつて程「中耳炎」に至る症例は減少しています。

もし耳に「ゴーッ」という妙な音があったり、自分の声が他人の音よりも大きく聞こえたり

する事がなければ、保護者さんにおかれては綿棒を使っての厳しい水分除去は

控えて頂いた方が良いかもしれません。綿棒は機械製造で思いの外、繊維がきっちりと

巻かれています。そのため水で微妙に膨れた(浮腫状態)外耳道の皮膚表面を綿棒で

擦り過ぎて、むしろ傷つけている事が多い様です。

これにより皮膚表面の常在菌(本来は悪玉菌ではありません)が傷口で繁殖し

炎症を起こし出す事で、外耳炎を生じます。さらに奥の方まで綿棒を入れ過ぎたり、

水抜きが中途半端で綿棒を挿入する事で水を鼓膜側(内部)へ押し込むことで、

鼓膜炎を生じる事もあります。何れも早期に対処しますと早々に完治します。

子を思う親の気持ちが仇になるケースの一つでもあります。御注意下さい。

 

 根本的に外耳や鼓膜が炎症を起こしやすい患者さんも居られますから、綿棒の使用を

否定はしません。ただ可能であれば、客観的に視認できる様な体制、

膝枕をきちんとして外耳道の状態と深さを視認してから水拭きを行う様にして

みられると危険は無いと思います。

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