紫外線障害

最近、紫外線による「角膜上皮障害」と「皮膚色素沈着」を同時に訴える患者さんが、

増えています。

 

  ここ数年の亜熱帯化が、夏場の「紫外線障害」を深刻化させていますが、医院に於いて

「目の痛み・充血・涙が止まらない」と「皮膚の強い色素沈着・皮膚表面の焼け方が

不均一で汚い・一部は赤く腫れて他は黒く日焼け」と一緒に問診で尋ねられて困る事があります。

眼科の治療は単純でかつ簡潔ですが、皮膚の治療は難渋します。

しかもよく情報番組で見かける様に「目から入った紫外線の暴露の為に、皮膚を守るために

日焼けを強くする」事は皆さん良く御存じですが、「だからこそ予防をしましょう」という所には

なかなか至らない様です。「サングラス(uv400カット)とスキンケア(PAとSPF)」が

基本です。ここを基本としてきちんと毎日対処し、外出に対応し、同年の秋以降の

「しみ・そばかす」や「白内障悪化」の予防をしましょう。オーストラリアの学童対応並みに

重装備をする必要は無いでしょうが、皮膚粘膜が敏感な患者さんは覚悟を決めて

日々対処して下さい。

SPF(Sun Protection Factor)はしみ・そばかす・皮膚がん(様々です)の原因とされる紫外線B波(UVB)を皮膚に進達する事を防ぐ能力を指します。20分程度の間何も使用しない素肌と比較し日焼けが始まるまでの時間を何倍に先延ばし出来るかという、目安(あくまで目安!)です。よくSPF20という表記が在りますが、計算上は20分×20(倍)=400分で、400分は日焼けが抑制可能という事です。

PA(Protection Grade of UVA)は、皮膚色素沈着だけでなくしみ・皮膚のたるみの原因になる紫外線A波(UVA)の防止効果を+から++++の4段階に分類しています。一般的な「お買い物」では++です。A波は本来地上へあまり降り注がない短い波長ですが、オゾンホールの破壊等で雲や成層圏で本来遮断される短波長成分が、それら防御網が減少する事で思いの外、影響が出る事が在るのです。当然登山では直撃を食らいますが、雲一つ無い晴天下の海は山と同じくらい危険域に入ります。都市圏でも最近はA波の量は増えています。これこそが「アンチエイジング(老化防止)」に欠かせない指標です。

 これらを御参考に為さって下さい。化粧品は子供にも使い、適切な「塗り直し」を

心掛けて下さい。高齢化してからの「皮膚癌発症」は10代のうちから初めても不十分です

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